地元の山口拳矢が快勝 ~岐阜競輪場~

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山口拳矢
2日目はツボを心得た地元でバンクレコードタイを叩き出した
伸びシロを残して“快時計”

 岐阜競輪場で開催されている「第37回共同通信社杯(G2)」は、9月18日の2日目に二次予選のA、Bで勝ち上がりが争われた。一次予選では先行策に出るもラインの援護を失い4着に沈んだ地元の山口拳矢(岐阜・117期)は、二次予選B回りを余儀なくされた。
 芦澤大輔、辰弘の兄弟タッグという意味でも注目された山口の二次予選B(2日目8レース)。兄の大輔を連れて辰弘が先行策に出ると、山口は8番手に置かれたが動じることはなかった。
 「(芦澤辰の先行も)想定はしていたので、焦ることなく落ち着いていけました」
 最終2コーナーから踏み出すと、他の8人とのスピード差は歴然。前団に迫り、バックからさらに加速して付けた筒井敦史を置き去り。最後は後続を確認する余裕のゴールで、2着の筒井に4車身の差をつけた。
 「(仕掛けた時に)イケる感じはありました。(感じは)日に日に良くなっている。また100パーセントじゃないけど、上がっている感じがあります」
 まだまだ上積みが見込めそうだが、それでも山口が叩き出した上がりタイムは岐阜のバンクレコードタイの10秒7。キッチリと結果を残した。
 「(ここに)入る前はそんに意識をしてなかったけど、レース前はすごく緊張してきた。これが地元かって感じですよね。昨日も眠れなかった。ここからですね、なかなか決勝の壁は高いんで」
 今年3月のウィナーズカップがビッグデビュー。通算5度目のビッグ出場で地元の大舞台は初めてだけに、地元の重圧を身にしみて感じている。ただ、7月のサマーナイトフェスティバルでは、松浦悠士に半車輪まで迫る準V。勝負度胸の良さは折り紙付きだ。3日目の準決(10レース)は平原康多、佐藤慎太郎のS級S班をはじめとしたそうそうたるメンバー。それでも二次予選でのあのスピードを魅せられては、連勝での優出を期待せずにはいられない。

竹内祥郎記者

2021年9月18日 20時09分

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