『パールカップ』初日予選は実力者が人気に応えて快勝 ~岸和田競輪場~

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児玉碧衣
修正を施してさらなるスピードで魅了
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久米詩
自信に満ち溢れた仕掛けでライバルを封じる
力強い走りでシリーズを盛り上げる

 6月13日(火)に岸和田競輪場で行われたパールカップの初日9レースは児玉碧衣(108期・福岡)がスピードを生かしたカマシを披露。ガールズケイリン初のG1で真っ先に初勝利を収めて笑顔を振りまいた。

 スタートで出遅れてしまった児玉碧衣は道中で4番手の位置に追い上げる素振りを見せたが、坂口楓華がその位置を譲らず一旦6番手にまで下げる。打鐘過ぎに誘導員が退避して先頭に躍り出た當銘直美がスローペースに落とすと、車を外に持ち出していた児玉碧衣が一気のカマシで前団をのみ込む。初手から児玉碧衣の後ろに付けていた那須萌美が直線外を鋭く追い込んだが、写真判定の末に微差で振り切った。
 
 「本当は中団が取りたかったんですけど。けん制が入ると思っていて遅めに出たら失敗しました。でもこのメンバーで6番手なら先行した方が残れるかなっていうのはあったので。仕掛け所で踏めたので良かったです。軽かったんですけど、やっぱりG1で最初のレースっていうのもあって緊張したので、力んで踏み込んじゃって後輪が3回くらい浮いちゃってロスしましたね。一走してほっとしたところもあるので、明日はもっと冷静に走れるのかなって思います」
 準決勝は同門の小林優香と激突する。再びライバルの動向を冷静に見極めて自慢のスピードを生かした仕掛けで決勝進出を目指す。
 
 最終の12レースは久米詩(116期・静岡)が絶妙なペース配分で堂々の逃げ切り勝ち。危なげなく準決勝へと勝ち上がりを決めた。 
 初手で2番手の位置で構えていた久米詩は残り2周手前から真後ろへと追い上げてきた鈴木奈央と藤田まりあの併走を見ながら荒牧聖未を押さえて打鐘過ぎ4コーナーから先頭に立つ。最終ホームで石井寛子の気配を察知すると一気にピッチを上げてレースを支配。前受けから番手に飛び付いていた荒牧聖未が2番手の位置を奪い取ったが、直線で力強く踏み直して荒牧聖未の外を踏み込んだ小林莉子を振り切ってゴール線へ一番乗り。

 「こういう大きなレースで強いメンバーがそろっているなかで、自力を出して勝てたのはすごい自信になりました。内に詰まらないことだけを意識してました。外の位置を確保しているところでは、冷静に(仕掛けて)行けるところをって思ってました。自在なタイプが多くて(自分の)先行1車っていう感じだったので、先行態勢に入れたら冷静に自分のペースに入れて踏み直せるように集中していた。脚の状態はすごくいいですね。2日目も油断することなく頑張ります」
 準決勝も位置取りからのまくりに比重を置く自在タイプが揃う一戦となったが、自信に満ち溢れた走りで連勝を目指す。
 

細川和輝記者

2023年6月13日 19時03分

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