室井竜二選手徳島Ａ級１班プロフィールスポット・インタビュー｜　当たる競輪（けいりん・KEIRIN）無料予想はエンジョイ

　ここ２、３年はずっと苦しんできた。2018年は２戦目の２月川崎のゴール後落車に始まり、復帰するたび３連続で落車。３月伊東の落車では骨盤を骨折の重傷を負い、半年近い欠場もあった。
　「一昨年は落車ばかりで苦しかったね。腐ったりとかは全然なかったけど、精神的には19年のほうがしんどかった。なかなか成績は戻らんし、ここ２年、２年半はずっとＳ級の点数勝負やったから。付いては行けるけど、前を抜けないレースがずっと。離れることもあったし、何が悪いのかもわからんかった」
　今期も序盤はＡ級落ちが現実味を帯びるほどの低空飛行。しかし、秋口からは気配が変わってきた。
　「もう点数を考えるのもしんどくなった。９月、10月ぐらいかな、もう競輪やめようと思って。選手は続けるけど、サラリーマン選手みたいになってやろうかって気持ちを切り替えた。そこから自分でもわかるくらい、自転車の動きが急に良くなった」
　10月別府で久々の準決勝に勝ち上がると、11月松山ではシリーズ２勝。勝ち星を挙げるのは2018年12月高知以来だった。
　「その前の１着が２年前だから、松山の２勝は４年分やね。コロナでマッサージに行けなくなって、２月ぐらいから嫁さんが家でマッサージしてくれるようになった。春ぐらいからは真剣にプロテインを飲み始めたし、あと８月、９月ぐらいから踏み方も変えた。セッティングは変えてないし、練習は若い時からずっと変わらん。自分ではどれが良くなった原因なのかわからんけど、最近は若い時の体に戻ってる感じがする」
　今ではできなくなってしまったが、以前は室井のレーサーパンツに“我慢する木に花が咲く”と刺繍がされてあった。「小さい花が咲いてもね。もっと大きなのが咲かんと」と室井は言うが、このままいけば来年はさらに大きな花が咲きそうな予感はある。
　「このまま終わるんじゃないかと思ってたけど、ええ感じになった。何がええんかわからんけど、全てがマッチした感じ。変えたタイミングも全部今年から。歳とったら下がるのが普通なのにね。でも、あんまり欲はない。楽しみながら走るんがいいんかな。ここ２年は点数のことを考えてばかりだったので、これからは点数関係なく余生を楽しもうかなと思う」

2020年12月22日更新

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