吉本哲郎選手広島Ａ級１班プロフィールスポット・インタビュー｜　当たる競輪（けいりん・KEIRIN）無料予想はエンジョイ

　弟子のため、自分のため。ついに吉本は実行に移した。「以前からその気持ちはあった」。昨年はＳ級にも復帰し、Ａ級になった今年は当然のように目標がいる。「頑張るって言ってくれるし…」。前を走る選手の気持ちを無下にもできずラインを大事に走ってきたが、５月高松から再び自力に戦法をチェンジした。
　「竹内翼、木村幸希（109期）と弟子がデビュー前だった。２人に先行をこうやるんだよって追い込みの自分が教えても、いまひとつピンとこない。だったら自分が弟子のために魅せるレースをしよう。全プロの１０００ｍ用の練習もしてたし、仕上がってる今しかないな、と。言葉でも伝えるけど、あとは見とけって」
　高松は数年ぶりの自力だった。初日は逃げて４着に敗れたが、準決勝は逃げ切って今年初勝利。決勝はまくりで14年８月の和歌山以来となる優勝を飾った。続く福井では初日から自力の番組になったことも吉本の決意をあと押しした。高松の頃は88点しかなかった競走得点も自力に戻してから急上昇。「どんな練習をしてるの？」。開催中に、そう聞かれることも増えたという。
　「実は何も変わってないんですよ（笑）。レースでも脚に余裕はあったし、自力でも勝てるんだろうなって思ってた。でも自力で選手をはじめて、自在、追い込みと全部やった結果、今が一番楽しい。色んな戦法を経験したから怖いっていうのもないし、もっと早く自力にしてもよかったかも」
　今期はレインボーファイナルに出場するほどの好成績。「体が小さい木村は自在に、竹内には中国を代表する自力選手になってほしい」。快進撃の要因となった弟子の今後に吉本は期待を寄せる。「弟子を褒めたいし、僕も褒めてもらいたい」。師弟で切磋琢磨することは大前提。弟子の手本となるため、吉本はこれからもその大きな背中を見せていく必要がある。　(音無)

2019年1月18日更新

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