高橋陽介選手青森Ａ級１班プロフィールスポット・インタビュー｜　当たる競輪（けいりん・KEIRIN）無料予想はエンジョイ

　昨年はケガの影響もあって、思うような結果を残せなかった。今年に入ってからも、成績がなかなか上がってこないのが現状だ。
　「去年はナショナルチーム的な流行りの練習を取り入れたり、いろんなことを試した年でした。ケガで休むことが多くて、考える時間がたくさんあった。調子がいい選手に話を聞くと、やっぱり苦しい練習をやっている。若い時は自分もそういう練習をたくさんやったけど、ここ数年は効率のいい練習をやるようになってました。僕ももうすぐ40歳になるので、考え方を変えて避けてきていた長いもがきなど、苦しい練習をするようになりました」
　40歳を前に練習方法をガラリと変えた。その成果は徐々に表れてきている。
　「去年の冬くらいから本格的に取り組み始めています。この歳になるとダッシュ、スピードをつけるのは難しい。若い選手には勝てない。それなら何度も踏めるような持久力を上げていこうと思っています。練習は本当にキツいけど、持久力ならこの歳でも伸びしろはある」
　３月小田原Ｆ１の初日予選は久しぶりの逃げ切り勝ち。４月奈良Ｇ３の一次予選は豪快なまくりで快勝するなど、ここに来て自力の決まり手が増えている。
　「最近は若い子がたくさん出てきて、人の後ろを回ることが増えている。でも、自力も出していかないと、タテ脚はさび付いてきますからね。メンバーに応じて何でもやっていきます」

2021年5月15日更新

　「去年の小田原記念は優勝するつもりで仕上げたんですけど。結果、イン粘りで負けてかなり悔しかった…」
　４度目の記念優出。冬期移動先の熟知したバンク。小松崎大地の番手から記念初Ｖに視界が開けていたが、結果はシンガリに沈んだ。柴崎淳のイン粘りに、番手での脆さを露呈した。
　「正直、ヨコの動きとか追走技術は素人同然。本番で場数を重ねていくしかない。もちろん自力を基本にやっていくことに変わりはないんですけど。後輩が頑張るって言った時には、喜んで付きますから」
　層の厚い北日本地区。次から次に才能溢れる若い力が芽を出してくる。34歳になった高橋の番手での経験も少なくはない。
　「ちょくちょく番手はやっていますけど、番手から（自力で）出たのは１回しかない。それもそういう作戦だった時だけですね。自分が自力でやってきたからわかるし、前がイキイキできるように。実際に自分も自力でやっていると、後ろの人に助けられることが多いんで」
　２月全日本選抜をインフルエンザで途中欠場。休養を余儀なくされ、焦りのなかで練習を再開させると頚ついを痛めた。
　「（首の）治療をして、いろいろ考えるところもあった。それで戦法を見つめ直した。アイツが出てきたのもキッカケです」
　昨年の小田原記念からくすぶっていた気持ちを後押ししたのは、郷里の八戸でともに汗を流す新山響平の出現だ。
　「今まででダントツに強い。深谷（知広）君と同じくらいのレベルにあると思うし、タイトルを獲れるんじゃないかと。その新山の後ろをこれから回って勝つためにも覚悟を決めなきゃいけない。ヨコの動きを避けてきた部分もあったから、いいキッカケだと思います」
　ルーキーチャンプにも輝いた青森の超新星が、高橋の心を動かした。番手での立ち回りを体得したその先に、かけがえのない信頼関係が待っている。

2019年1月18日更新

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