三田村謙祐選手大阪Ａ級２班プロフィールスポット・インタビュー｜　当たる競輪（けいりん・KEIRIN）無料予想はエンジョイ

　三田村が負のスパイラルから抜け出す大きな一歩を踏み出した。昨年末は練習中に背中を痛め、１月はあっせんをしない処置。３月玉野記念は88日間の欠場から復帰２場所目だったが、初日にルーキー太田竜を相手に逃げ切るなど存在感を発揮した。「目先、目先（の結果）だと大きな成功はないんで」。そう言って硬い表情を崩さなかったが、確かな手ごたえをつかんだことは間違いない。
　「まだ（ウォーミングアップの）ローラーからよくないし、自分ではもっとできると思ってる。色々試している部分もあるし、逃げ切っても嬉しくないというか、まだ本当に喜べるところでは勝ててない」
　２０１４年後期に初めてＳ級に上がったが、「デビュー１年したぐらいから」度重なる腰痛に悩まされ、一度はＡ級落ちも経験した。「練習量は多いと思うけど、休みも多い。そこが伸び悩む原因だった」。ポテンシャルを発揮するどころか、満足のいく状態で走ること自体が少なかった。
　「みんなの普通が普通じゃない。今までは（周りの言う）こういう乗り方っていうのにこだわりすぎました。それが自分にとっては無理がある乗り方で、腰痛やポテンシャルを出せない原因になっていた。（玉野記念の）10日ぐらい前にサドルを３センチ低くしたり、ガラッと変えたら思ったよりモガけた。こんなのでイケるんやって感じ」
　昨年11月、大阪に移籍したことも気持ちの変化を生んだ。練習にセッティングと「思いついたことがいい方向にいっている」と胸を張る。少しずつだが、戦える態勢は整ってきた。
　「今の位置じゃ選手になった意味がない。打開策を見つけて、今年中にはガラッと変わった自分を見せられたら。この５年でデカいことをやりたい」
　そう話す目は真剣そのものだった。まだ30代半ば。残された時間と可能性を信じて戦い抜くしかない。　　　　　（音無）

2019年1月18日更新

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