木村皆斗 選手 スポット・インタビュー
あの時の自分に言っても

「なんか変わってきましたよね、特進してから。日ごろ練習しているのも見ているし、気持ちが強いのも知っている。安心して任せられる」
武田豊樹のこの言葉に、いまの木村皆斗が集約されている。地元、取手記念を1着。一次予選、最終日と2度の連係があった武田を先行策から振り切って2勝。二次予選では風を切って吉田拓矢とともに勝ち上がり、ラインを上位独占に導いた最終日の突っ張り先行は完ぺきな内容だった。
「(最終日は)終始、余裕はなかったです。(突っ張り先行から押し切って、ラインで上位独占は)デカしました(笑)。(最後に脚を)残したつもりだったけど、(武田に迫られて)危なかったですね。ただ、昨日の準決になるとレベルが違うっていうのを感じたので、自分も早くその位置にいきたい」
昨年4月の誘導早期追い抜きの失格がたたり、今期は2年ぶりにA級からのスタートになった。しかしながら、そのA級1、2班戦では12戦11勝2着1回。2場所目からは9連勝の3場所連続の完全Vで、S級に特進を果たした。
「競輪の基本は形をつくること。それに関してはA級よりS級の方がやりやすいと思います。去年は100点そこそこ。そこをウロチョロしていた。その時の自分にいまは107点あるって言っても信じないんじゃないかと。そこは成長できていると思います」
腐ることなくカムバックを果たした木村は、真っすぐな目でこう続ける。
「自分では変わったつもりはない。けど、1回早期追い抜きをやって、骨も折った。なかなか経験できることじゃないし、悪いことはやりつくした。それでいまは、おもしろい競輪をやらせてもらっている」