• KEIRINグランプリ202212/28〜12/30

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GP 平塚 12/28

 4車の北日本勢を分断に出た松浦悠士の動きが、結果的には大きく勝負の形勢を左右したグランプリ。22年は賞金王を目標を掲げていた松浦が、単騎で光を見出して、はじき出したVへの方程式。守澤太志の失格の押圧がなかったら…、という思いもあるが、“たられば”は勝負の世界に禁物。勝利への組み立てを逆算できる選手がいるからこそ、競輪はおもしろく、車券推理のしがいもある。「道中の松浦君の動きは、さすがだなって思いました。僕だったらできなかったと思う」とは、レース後の郡司浩平。グランプリで同じく単騎で戦った郡司の言葉には、計り知れない重さがあった。

松井宏佑

松井宏佑

 22年に30歳の節目を迎えた松井宏佑は、“バースマンス”でもあった9月にナショナルチームから退いた。競輪一本ですぐには結果が出なかったものの、地元のグランプリシリーズで北井佑季の番手から優勝。今年初Vで22年を締めた。

 「(今年は)もうちょっといい結果が欲しかったし、モヤモヤしていた。でも、後半になってナショナルチームをやめてから、うまく気持ちを切り替えられた。競輪でも結果を残せるようになってきたと思います。今年は地元のグランプリに出るっていう大きな目標があった。けど、全然及ばなかった。来年はもうちょっとグランプリに近づけるように。今年は記念も獲れなかったので獲れるように」

太田海也

太田海也

 早期卒業生として1月にデビューを果たした太田海也は、“スーパールーキー”というプレッシャー。さらには競技経験が乏しいなかで、同時進行していったナショナルチームでの活動であっという間の1年だったに違いない。

 「今日(最終日)は自分の頭の中では、突っ張り以外は考えてないくらいの感じでした。しっかり突っ張りをやり切ろうと。(前回の)高松の時に岡山の先輩に教えてもらったことを改善して発揮できたかなと。あれで1着を取れなかったので、もっと勉強していきたい。でも、9車立てのレースで手ごたえは感じた。体力だったりもっと底上げをしたい。1年を振り返ってみて、(新しい)経験することばかりでした。来年(23年)はこの経験を生かして、どう成長していけるかが、鍵になってくる。楽しかったです」

岡崎智哉

岡崎智哉

 岡崎智哉は、正規の配分では2度目のG1となった6月の高松宮記念杯で2日目に白虎賞に進出。ラインの先頭で古性優作の勝ち星に貢献する積極策を見せた。しかしながら、後期に入って失速。今シリーズもらしい仕掛けは見られず3着。最終日での1着もまくりだった。

 「ここ最近、ピリッとしたレースができてないんで、(最終日こそ)先手を取ってモガいてと思ってた。ジャンと(最終)ホーム、行けるところはあった。けど(まくりの)こういうレースが現状ですね。(悪い原因が)イマイチつかみ切れてない。夏場に腰をやってリズムを崩した。そこからは2カ月くらい(練習をやって)痛くて休んで、またっていう繰り返しだった。でも、もう練習ができるようになったんですけど、感覚が戻らない。(練習で)感覚が戻っても、レースで走るとダメだったりする。とにかく頑張って練習して、前の舞台に戻りたい。やっていくしかない」

川越勇星

川越勇星

 コンディションを崩して一息だったころを抜け出した川越勇星は、近況、コンスタントに勝ち星を挙げて上昇ムード。23年のさらなる飛躍の環境は整っている。

 「もともとの練習量が少なかったですね。いまは練習量も質も上がった。いろんな強い人たちに、アドバイスをもらいました。競輪に対する向き合い方、気持ちの面ですね。坂井洋さんと合宿をさせてもらったり、後閑信一さんいろいろ教えていただきました。もっと点数を上げて、すぐにっていうのはどうかわからないけど。ゆくゆくは(S級)1班っていうのも。しっかりとこれを続けていきたい」

ページトップへ