ピックアップ GⅡ 玉野 07/18
05年に超短期決戦の2日制でスタートしたサマーナイトフェスティバルは、15年から10年間の3日制を経て、今年から4日制にリニューアルを遂げた。優勝賞金も昨年と比べて、およそ倍増の3100万円(副賞含む)。サマーナイトフェスティバル連覇の眞杉匠は、今年初優勝も獲得賞金はすでに1億円を軽く超えて、グランプリ安全圏内に入った。後期一発目のビッグとしては、グランプリ出場に向けての重要な位置づけにもなるだろう。

岩本俊介
岩本俊介はサマーナイトフェスティバル終了時点で、獲得賞金ランク12位。40代の新S班の今年は、想像だにしない重圧もあるだろうが、そのプレッシャーに押しつぶされることなく奮闘。今シリーズも2勝をマークし、2日目の「アルタイル賞」の伸びは、さらなる進化を感じさせるものだった。
「(今シリーズは)脚の状態がすごく良かったので、練習が実を結んできている。(ここまでやれているのは)多少、人より我慢強くて、体が強いのかなと。ただ、一人ではできることではないので、練習グループの中村(浩士)道場の人たちや家族のおかげですね。(次のオールスターまで)日にちがあるのでしっかり自分のやりたい練習をやって、怪我なくと思っています」

深谷知広
まくり追い込みでなんとか前団をのみ込んだ最終日でも反省していたように、深谷知広にとっては、シリーズ2勝も課題残る4日間だった。8月12日からのオールスター(G1)では、S班以外ではただ一人、ドリームレースに選出されているだけに、変わり身に期待したい。
「(今シリーズを振り返って)行けるタイミングがなくてまくりになるのは仕方ないんですけど、タイミングがあるのに行けていない。自信のなさと気持ちの弱さが出てしまった。(状態面としては)8割くらい戻っている。(ヒザの痛みは)まだありますけど、レースには問題ない。(ウエートトレーニングの)レッグプレスは(負荷が)まだ半分くらいなんで、(負荷を)上げていければ。(このあとオールスターに向けて)ある程度、(練習の)プランを立てている。そこで気持ちと脚力を鍛え直してきます」

中野慎詞
中野慎詞は果敢に風を切った準決で惜しくも4着。ビッグ初優出には届かなかったものの、それ以外の3走をすべて2着。シリーズを通しての内容も含めて、いままでで一番の手ごたえを感じた。
「今回の4走はいままでのグレード(ビッグ)と違って、力を出し切れた。いいレースができて、いままでのなかで一番すばらしい、いい4日間だった。(4月の川崎記念、前回の高松宮記念では故障に見舞われ)そういうものを払しょくするには、小さいレースをすることではない。自分の力を出し切ることだと。小細工をすると事故が起きるっていう課題もみえている。ただ、(今シリーズの)前検日のインタビューでも、決勝に乗りたいって言ったんですけど、乗れてない。決勝の舞台で勝負をしたいって、言うだけになってしまわなように。二次予選の強烈なメンバーで戦って(勝ち上がれて)、成長できているかなっていうのもある。(次の)オールスターは、オリオン賞からスタートできるので、自信をもって走りたい」

小松崎大地
5月の日本選手権で落車に見舞われた小松崎大地は、高松宮記念杯からの復帰したが思うようなパフォーマンスには至っていない。しかしながら、最終日は、ラインのありがたみが身にしみる逃げ切り勝ち。推薦枠でのオールスター出場につながってくると信じたい。
「(最終日は)使い物にならない自力選手を好きに走らせてもらって、(3人で上位独占ができて)ラインの力ってすごいなって思います。(別線との)力関係的に自分も含めてミスなく各々がやって、どうにか勝負ができるのかなっていうのがあった。(今シリーズは)正直、いいかなって思うところが1つもない。それでもプラスの部分も多少あるんで、そこを増やしていければ。できるかどうかではなく、そこをやっていかないといけない。(オールスターの推薦は)みんな一生懸命やっているなかで、評価をしてもらえたっていうのはモチベーションになります。まだいいところが1つもないけど、(ファンの方々に)さらなる自分の上の姿を見せられるように」