脇本雄が大会3V目に邁進

脇本雄太

古性優作
昨年のこの大会のチャンピオンで、ファン投票第1位に選出された古性優作は、サマーナイトの準決で落車(落携入)。右肩鎖関節脱臼の大ケガを負い、連覇に暗雲がたちこめた。ならば今年は早くもG1で2Vを達成している脇本雄太が、優勝に一番近い存在とみるのが順当だろう。相変わらず持病の腰痛と付き合いながらの参戦を余儀なくされているが、全日本選抜で真っ先にグランプリ2025の出場権をゲットすると、高松宮記念杯は無傷の5連勝で制覇。サマーナイトは病欠したが、全日本選抜、高松宮記念杯の直前場所も欠場していただけに、大きな不安材料にはなるまい。18年、22年に続いての3V目奪取に闘志を燃やす。最近は決勝で結果が出ていない寺崎浩平ながら、先行での連がらみが多く、状態は申し分ない。ワールドクラスのスピードは相変わらずだし、末の粘りもしっかりしている。G1初Vを飾っても不思議ではない。近畿勢は南修二、村田雅一ら追い込み型もそろっている。

眞杉匠
今年はG3での成績は今ひとつの眞杉匠だが、ビッグレースでは存在感を示している。ウィナーズカップ、ダービーはいずれも準V、サマーナイトでは連覇を達成した。オールスターは、23年にタイトルホルダーの仲間入りを果たしたゲンのいい大会だし、今年はファン投票第2位に支持されている。バンク狭しと暴れまわり、ファンの期待に応える。ダービー王・吉田拓矢は眞杉と連係実績が豊富。サマーナイトの決勝でも連独占を決めたばかりだ。関東勢では坂井洋、佐々木悠葵も動きが良く、サマーナイトは4車連係を奏功させての関東ワンツーだった。ここも動向からは目が離せない。
地元北日本のエースは、ただ一人SS班を張っている新山響平だ。今年はまだVには手が届いていないものの、ウィナーズカップ、ダービーで決勝進出、6月別府記念は逃げ粘って準Vなど、随所で快速を発揮している。当所は66、69周年記念を制していて、相性のいいバンクでもある。中野慎詞はナショナルチームの一員だけに、スピードはワールドクラス。サマーナイトでは着、惜しくも決勝は外したものの、3連対と大活躍を演じた。北日本地区のビッグレースは初参戦なので、いつも以上に気合も入る。
南関勢も戦力は整っている。郡司浩平、岩本俊介のSS班2名に、深谷知広、松谷秀幸とそろっている。中でも今年の郡司は素晴らしい成績。6月取手で記念5V目を飾ると、高松宮記念杯、サマーナイトと続けて優参。南関勢は好調者ばかりなので、好連係を決めれば優勝をさらってもおかしくない。
動ける選手がそろった中四国勢も怖い。清水裕友、犬伏湧也、太田海也と超ド級がズラリ。太田は高松宮記念杯、サマーナイトの準決はいずれも先行して2着。そろそろ決勝でも結果を出すか。犬伏の爆発力も魅力だし、ラインを束ねる清水にもチャンスはありそう。