主役は譲れない脇本雄

脇本雄太

古性優作
オールスターでは、脇本雄太、寺崎浩平、古性優作、南修二の近畿4車が決勝に進出すると、先陣を受け持った脇本が先手を奪い別線を完封。番手を回った寺崎がタイトルホルダーの仲間入りを果たした。圧倒的な戦力を誇る近畿勢が、今シリーズもレースを支配しよう。中でも脇本、寺崎は地元のビッグレースなので、優勝を他地区に譲れない気持ちはいつも以上に強いはず。ここは寺崎が近畿勢をけん引するとみた。今年の脇本は全日本選抜、高松宮記念杯とG1で2Vを達成しているが、いずれも寺崎の番手を回っていて、連係実績は抜群。寺崎がきっちり主導権を握り、脇本がこの大会初Vを飾る。タイトルに最も近い選手と目されていた寺崎は、6回目のG1決勝で大輪の花を咲かせ、早期卒業生では初のG1覇者となった。ここまで約1カ月の空きがあるので、万全な体調での参戦が予想される。ワールドクラスのスピードを遺憾なく発揮して、近畿勢を上位独占に導く。もちろん、古性は地元勢の引き立て役だけにはとどまらない。オールスターは寺崎に続くも1輪差及ばず準V。サマーナイトの落車で本調子にはほど遠かったものの、昨年の賞金王の意地は見せた。更に良化が見込めるので、首位に躍り出ても不思議ではない。

郡司浩平
郡司浩平、岩本俊介のSS班2名に深谷知広、松谷秀幸とそろった南関勢が第2勢力。前期にG3で5Vを飾った郡司は、後期に入っても勢いを維持している。サマーナイトで決勝に乗ると、オールスターでは準決4着。ビサで優参を逃がすもドリームレース、シャイニングスター賞を連勝した。岩本は8月松戸記念で地元Vを達成。今年はVに手が届いていなかっただけに、これで気分的にも乗ってくるはず。松戸記念の決勝で、岩本をVに導いた深谷のパワー先行の破壊力は相変わらずだし、松谷は素晴らしい伸びを披露している。
清水裕友、太田海也の中国勢、犬伏湧也、松本貴治の四国勢が一枚岩になると強大な戦力となる。清水は直前の9月岐阜記念で犬伏の快速まくりを差してV。太田は高松宮記念杯、サマーナイト、オールスターとビッグで3連続優参中だ。タイトルが視野に入ってきた。非凡なスピードを発揮なら好勝負に持ち込める。犬伏は8月富山記念、岐阜記念で準Vも、今年はまだビッグでは優参がなく、そろそろ結果を出したい。
関東勢は昨年の覇者である眞杉匠が不在。ダービー王・吉田拓矢、最近は自在戦が冴えている坂井洋が眞杉の穴を埋める活躍を演じるか。
中部勢では山口拳矢に注目したい。8月富山記念を上がり8秒8のバンク新の超速まくりで制すと、オールスターではオリオン賞で勝ち星。更に9月西武園記念は3連勝で優参していて、スピードの切れが甦ってきた。
新山響平、菅田壱道、中野慎詞と自力型がそろった北日本勢も目が離せない。