検車場レポート
佐藤 慎太郎 福島 78期 |
赤板で先頭に立った中西大を山田英明が打鐘の手前で押さえる。3番手となった中西は堀内俊介の巻き返しに合わせて踏み込むと、突っ張り気味に踏んだ山田を叩いて主導権。叩かれた山田は神田を捌いて中西の番手を奪取する。被って外を踏めなかった平原康多だったが、コースをこじ開けて最終2センターから外を踏む。その後ろの佐藤慎太郎は内コースに進路を取ると、直線で鋭く突き抜けた。
「平原の後ろってのが大きい。どうにかしてくれるし、全面的に任せられるから脚が溜められた。スピードをもらって行けたけど、あそこはイチかバチかのコース。でも、1着までいけたし、状態は悪くないです」
番手を奪った山田英明は、直線入り口から追い込んで2着。
「僕ができることをやっただけです。平原の前で勝負しないといけないので、先行も含めて考えていました。出られたら、飛びつきも視野に入れて。(打鐘手前で)切るところまでは良かったけど、最後はモコモコしてしまって。もうちょっと、修正したいです」
平原康多が3着。窮地に陥ったが、懸命のリカバリーは流石の一言。
「道中でいろんな選択肢があって、それが全て当たっていたかはわからない。初手も良い位置が取れなかったし、苦しいレースでした。(佐藤が)1着、(自分が)3着で、最低限ですね。ただ引いて走るだけではダメ。僕はこういう諦めない走りが持ち味。脇本(雄太)にはできない競輪だと思う」