特進リーチの佐々木悠葵が登場 ~豊橋ミッドナイト~

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佐々木悠葵
A級ではレベルが違う大器
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長屋秀明
痛烈まくりでV奪取だ

 8月27日初日の豊橋ミッドナイトには佐々木悠葵がS級へ特進を懸けて登場する。昨年12月に特班するや、いきなり5場所連続優勝を果たすなど、1・2班でここまで8Vの凄まじさ。3月西武園ミッドナイトでの落車や開催中止で2カ月実戦を離れた時期があっての成績だからA級ではレベルが違う。8月玉野ミッドナイトでは3日間、最終バックを取って優勝しているので、今回も積極的に仕掛けて2度目の特進チャンスはきっちりモノにする手島志誠が続いて群馬ワンツーを決める。
 藤井侑吾が同期の特進阻止に闘志を燃やす。佐々木に比べると特班までに時間は掛かったが、初戦の5月宇都宮ミッドナイトでいきなり完全Vを飾ると、6月名古屋は赤板から突っ張り先行で優勝した。自力ある大谷靖茂や、堅実な光岡義洋を連れての積極策での地元で佐々木の好きにはさせない。また、中部は地元勢以外にも、S降り舛井幹雄や、自在な山田裕哉も控える。
 115期2人の主導権争いが長引くと、7月青森を制するなど動き軽快な佐藤佑一の一撃が決まるケースも。

 佐々木は前走の8月玉野ミッドナイトでも本命に推したが、その玉野を完全優勝して、この場所にS級特進を懸けて出走となっては再度注目しないわけにはいかない。ダッシュ、スピードは際立っており、玉野の決勝は、村上竜-藤井將-田中勇と2段駆け可能な態勢で対抗した中国勢をホームからのまくりで粉砕。解説していた加藤慎平氏も“打鐘から踏み上げていけばホームでは一回緩む。そこを逃さずに仕掛けるのはセオリーです。次走も落ち着いて力を出し切る競走が出来ればいけるでしょう”と太鼓判を押していた。本人も“2段駆けは分かっていたので良かった”と勝って納得の表情。2月小倉で特進に失敗した時は見過ぎて失敗したが、同じ轍を踏むことはあるまい。“群馬から久々にタイトルを狙える大器”と言う声が同県の選手から聞こえるほどの逸材。今度こそS級の座をもぎ取る。

 チャレンジは、7月名古屋で完全優勝している長屋秀明が一歩リードしている。自転車の名門校で活躍したスプリンター。名古屋の決勝では同期の貴志修の逃げを、2角5番手から上がり11秒5でまくってみせた。本格デビューしてからは先行、まくりとバランス良く使い分けており、ここも俊敏にレースの流れに乗って行っての一撃で2度目のVを飾る。
 上川直紀、枠元一葵、山本勝利も初Vを目指して真っ向勝負を挑む。脚力差のない同期対決だけに主役の座を奪い取ることも十分。

 本命に推した長屋は、スプリンターらしいまくり主体の競走で善戦し、在所順位は21位。ルーキーシリーズも2戦走ってともに決勝にも乗れなかったが、一度も確定板を外さない俊敏な運びは光っていた。本格デビュー後も持ち味を生かして順当に実力を発揮しており、7月広島113着、名古屋111着、8月福井117着。同県の橋本優と別で戦った福井決勝は組み立て失敗でまくり不発に終わったが、安定感の高さは特筆ものだ。身長164㎝とやや小柄な体格ながら、その分レースの流れに乗っていく俊敏性とスピードあるまくりの破壊力は強烈。ここも狙い澄ました一撃で決着だ。

権田浩一記者

2020年8月25日 19時21分

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