混戦を石口慶多がまくる ~大垣ミッドナイト~

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石口慶多
A級ではレベルが上の豪脚を誇る
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長屋秀明
地元戦はしっかり勝って波に乗る

 3月25日から始まる大垣ミッドナイトは混戦模様。点数最上位者は石口慶多だ。降級の今期はここまでVこそないものの、十八番のまくりは破壊力抜群だ。初日特選、準決を連勝した1月伊東から順当に力は発揮しており、特に強力な先行型が見当たらないここは是が非でも優勝をものにしたいところだろう。ベテラン北川紋部が援護役だ。
 前期はS級点をゲットし、今年も1月広島でVスタートを切った前田義和。その後はフレームを換えたのが裏目に出て動きは今ひとつだ。だが、調子の問題ではないだけに、かみ合えば巻き返しは十分だろう。鋭い出脚を生かして積極的に先手を奪って出て押し切りを目指す。 
 地元の堀兼壽、谷本奨輝と先行目標に事欠かない清水広幸も見逃せない。54歳の大ベテランながら、直近の3松山では谷口明のまくりを差して前田らを相手に初日特選を勝っており、まだまだ差し脚は確かだ。
 高橋清太郎も仕掛け早い高井流星との連係が叶えばV候補に名乗りをあげる。

 石口は、来期もA級と昨年1年走ったS級ではやや力不足の感があったが、A級となると白星の山を築いているように、やはりモノが違う。まくりが主戦法と言っても、どっぷり構えて勝負するタイプではなく、“早め早めに動いての仕掛けを心掛けている”とロングスパートを得意としており、展開への対応能力は高い。
 「最近は僕の後ろばっかりが優勝しているけど、出脚は良くなってきているし悪くない」
 ここは自分が主役になる番。好機に飛び出して前団を一飲みにし、今期初Vを決める。

 チャレンジ戦は、長屋秀明が地元でVは譲れない。ダッシュに一番自信を持ち、実戦では先行、まくりとバランス良く使い分けているスプリンター。直近の3月松山ミッドナイト決勝は倉田紘にまくりを完璧に合わせ切られて逃げ切られる悔しい結果だっただけに、ここは一段と気合が入る。1月高松に続く今年2回目の優勝は逃さない。
 「一時は腰痛が出たけど、練習のタイムは上がっているし調子はもう大丈夫。決勝で勝ち切れないことがまだ多いですね。同期と対戦すると小さいレースになってしまう。もうちょっと強い気持ちで自信を持って走りたい。持ち味はダッシュで引いてカマすのが一番いいですが、今はラインを意識して長い距離を踏むというレースを心掛けている」
 同期の内藤久文が最大のライバル。また、前走の3月松阪で117期勢の叩き合いを単騎で豪快にまくってVゲットの大中拓磨がその再現を狙う。

権田浩一記者

2021年3月24日 22時59分

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