新鋭が強敵に挑む!! ~松山ミッドナイト

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伊藤旭
新人らしかぬ度胸の持ち主だ
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尾方真生
偉大な姉弟子との初対戦に燃える

 12月8日からの松山ミッドナイトは、乗っている橋本瑠偉を中心視する。11月久留米では、初日特選を打鐘2センターから逃げて押し切り。決勝は番手まくりながら松本秀の特進を阻止する今期3回目の優勝を3連勝でゲットした。今回も結果を残して来期のS級戦へ弾みを付ける。橋本はS級を見据えて自力で手応えをつかむことを優先しそうなので、連係は微妙だが、ルーキーの伊藤旭からも目が離せない。特班初戦で落車に見舞われるも、その後は10月別府と武雄ミッドナイトを連覇。11月の高松、小倉ミッドナイトも連続準Vで、ここまでゴールした13走は全て連対している。持ち味のスピードを生かした仕掛けで、橋本には一番の強敵となるかも。
 地元の三好陽一も怖い存在だ。今期の2Vは共に番手まくりによるものだが、本来の自力自在戦でも随所に白星を挙げている。直前の11月武雄ミッドナイトこそ振るわなかったが、そこまでは自力でも力強いところを披露していたので、仕上がっていれば九州勢の争いに割って入る。

 超ハイレベルな117期の熊本勢の中でも存在感を増す伊藤。6場所でチャレンジを卒業して臨んだ1・2班戦での走りは見事というしかない。何よりS級に特進していきなり決勝に乗った岩谷拓と同着のVを飾った11月武雄ミッドナイトの走りは評価を上げるに十分な内容だった。「自分が思っていた以上にやれています。落ち着いて走れてますね。でも、小さなレースが多いので、内容重視でいきたいと思っています。脚質はダッシュタイプなので、そこを生かした走りをしていきます。普段は同期の松岡辰泰さんや松本秀之介、瓜生崇智さんら若手を中心にバンクで練習しています。練習の質が良くて、1本1本しっかり出し切れている」。充実の環境で伸びしろはたっぷり。内容重視の走りで橋本瑠らも黙らせられれば勢いはさらに加速しそう。

 ガールズには、勝つしかなかったトライアルを準Vでグランプリ出場を逃した小林優香が登場する。もちろん、実力的に断トツの存在で、ナショナルチームがそろってメンバー的に厳しかったトライアルの「アメジスト」でもレースの組み立てを考えて立ち向かっていた。普通開催では6月当所ミッドナイト、9月防府、10月防府ミッドナイトと今年走った3場所はいずれも完全優勝しており、今年の最終戦も次元の違う快速まくりでしっかり人気に応える。
 小林優に迫れるとすれば、やはり小林莉子か。前々好位キープからまくり、差しのレースにスキはなく、小林優のスピードに対応していければ面白い。
 そして注目は姉弟子小林優に挑む尾方真生だ。仕掛けが消極的だった11月佐世保を猛省し、続く防府では「先輩たちとの技術面の差があって苦戦したレースもあったんですが、防府で殻を破る走りができたかなと思います」と、連日速めの仕掛けで押し切ってV。手応えをつかんで臨んだトライアルは予選2でやはり姉弟子の女王・児玉碧相手に打鐘2センターからのカマシで勝負。児玉にはまくられたが、石井貴の追撃は振り切って2着。唯一人の118期生として臨んだ初の大舞台で決勝進出と結果を出してみせた。持ち前の加速力を生かす走りで、姉弟子に初対戦から爪痕を残したい。

権田浩一記者

2020年12月8日 14時53分

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