脇本雄太が文句なしのV ~平安賞~

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脇本雄太
トロフィーを抱えて笑顔で撮影
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ゴール前でハンドルを投げる①番車の脇本雄太
今開催も手が付けられない強さ

 9月5日(日)に向日町競輪場で開設71周年記念『平安賞』の決勝戦が行われて、東京五輪戦士・脇本雄太(福井・94期)が正攻法からの突っ張り先行で完全優勝を達成した。

 レースは正攻法の脇本が青板バックから誘導との車間を空ける。後ろ攻めから上昇して中団の大石剣士にフタをしてから叩こうとした眞杉匠を赤板で突っ張ると、突っ張られた眞杉はすぐに中団におりて打鐘で一本棒になる。脇本は後続の巻き返しを注視しながらペースに入れると、打鐘過ぎで7番手から反撃する大石に合わせて一気に踏み上げる。最終ホームで大石は脇本の番手の位置まで迫るが、きっちりと合わせ切った脇本がさらに加速して最終バックを通過すると別線を寄せ付けずにゴールした。

 「少しでもけん制が入れば、前受けしないといけない状況でした。青板バックで車間を切って、2車でも(別線が)こないなら突っ張りも少し頭に入れていた。踏みたいところが1コーナーから2コーナーにかけてなので、引いていたら(仕掛けるのが)2コーナーを過ぎるから多少早めでも踏もうと。前受けから突っ張りは慣れているけど、久々にやったなって感じ。4日間通してやっとラインで決まりホッとしている」とレースを振り返り、地元の村上博幸とのワンツーに安堵の表情。「(この記念は)獲って当たり前の感覚だったので、ホッとしたし、次に繋げられればいいと思うから喜んではいない」と世界で戦ってきただけに、満足した様子は一切なし。「レース勘は戻ってきている。次のG1に向けて気を緩めずに。グランプリに乗りたいし、それ以上にG1を獲らないといけない気持ち。(GPは)G1を獲って出たい。(古性がG1を獲ったことで)グランプリで近畿のラインができることがわかっているから(自分もGP出場を)一発で獲りたい」と次走は17日からの共同通信社杯だが、さらに先の来月21日から弥彦競輪場で行われるG1・寛仁親王牌を見据えている。

池端航一記者

2021年9月5日 18時08分

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