吉田拓矢がG1初制覇 ~小倉競輪場~

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吉田拓矢
賞金ボードを掲げて笑顔で記念撮影
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逃げ粘る新山選手を3/4車身交わした所がゴール線
賞金ランク11位から逆転勝利でGP切符を手に

 11月23日(火)に決勝戦を迎えた第63回朝日新聞社杯競輪祭。賞金ランキングで11位につけていた吉田拓矢(茨城・107期)は自らが獲るか4着以内に入線して今年のタイトルホルダーで決勝に乗っている松浦悠士、郡司浩平、古性優作の3名が勝てば初のグランプリ出場が決まる一戦であったが、自らタイトルを勝ち取って最後の切符をつかんだ。
 
 単騎での戦いとなった吉田拓矢は初手で最後方に構える。近畿コンビを追いかけて行ったが打鐘で郡司浩平に割り込まれ、北勢に乗ってきた松浦悠士にも入られて残り一周で7番手に。豪快なカマシを放った新山響平をリードした渡邉一成が車間を空けて2コーナーでまくる古性優作を張って勢いを殺す。松浦悠士が最終バック5番手からまくり出るも古性の後ろで止まってしまうと、追い掛ける形となっていた吉田拓矢が北津留翼に合わせて外を踏み込み直線で突き抜けた。

 「松浦さんに入られたけど落ち着いてためられました。今日もはもう一発狙ってって。道中も余裕がありましたし、松浦さんに勢いを貰っていけました。追っかけられてスピードを貰えたので。4コーナーの下りで伸びる感じがしたので。なんとか届きました。やっぱり弟もでてきて負けられないので。お互いに高め合ってこれているので。グランプリが楽しみですね。グランプリでもいいレースができるように頑張ります」

 吉田拓矢は今年の高松宮記念杯で優勝した宿口陽一の前で奮闘。寛仁親王牌では関東ラインの先頭で責任を持って攻め抜いて平原康多の優勝に大きく貢献している。その仲間たちが準決勝で脱落してしまったが、孤軍奮闘して自らの手で見事につかみとった。同期の新山響平との熱いゴール前争いは、新時代の到来を予感させた。弟の吉田有希は豊橋F1で2場所連続優勝を達成と勢いづく関東地区からますます目が離せなくなりそう。グランプリで埼玉の平原康多と宿口陽一と共に吉田拓矢が他地区を相手にどんなレースを見せてくれるのか今から楽しみでならない。


細川和輝記者

2021年11月23日 22時05分

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