脇本雄太が圧巻のV ~松戸競輪場~

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脇本雄太
賞金ボードを掲げて記念撮影
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1番車の脇本雄太が一番にゴール線を駆け抜けた
今年の玉野記念以来通算10回目のG3優勝

  松戸競輪場で開催された『燦燦ムーンナイトカップ』GⅢは脇本雄太(福井・94期)が異次元の強さを見せて完全V。今年3月の玉野記念以来通算10度目のG3制覇を成し遂げた。

 レースは初手で7番手の位置にいた青野将大が青板バック過ぎで先頭に立つ。前受けから3番手に車を下げた高橋晋也は後方を気にしつつ、ジャン目掛けて一気にスピードを上げて叩く。2センターで高橋が先頭に立って菊池岳仁もジャン過ぎから踏み上げて巻き返してくるが、単騎の脇本雄太は1センター辺りから車を外へ持ち出すと猛然と前団に襲い掛かる。3コーナーで阿部拓真が外に振り外へ膨れるが、それでも脇本のスピードは緩むことなくゴール前で逃げる高橋を捕まえた。

 「スタートは中団を取りに行きたかったけど、みんなスタートが早くて9番手になった。なので、慌てずに仕掛けたい所からいこうと。仕掛けたいポイントはあったが、菊池君の煽りもあったし、真崎さんが離れているのも見えて、それは仕方ないと。タイミングは早かったが、それでようやく届いた。最後の最後まで(1着に届くか)自信なくて、ハンドルを投げた所で届いたと思った」と単騎で別線に警戒網を敷かれる苦しい展開もそれを力ずくで乗り越えてみせたが、ゴールした瞬間まで1着に届く自信がなかった様子。

 「日に日に重くて不安だったが、何とか気持ちだけは入れることができて、展開をつくるのは下手だったけど、力ずくでいった。今日は苦しい展開だったが、何とか届いて良かったと思う」とホッとした様子を見せた。

 「(3年前の)松戸ダービーを思い出す大きさの声援で。展開も(3年前のダービーに)近くて思い出した。声援が大きくて嬉しく疲れた体に効きましたね」とファンの声援が最大のパワーとなったようで、ゴール後の声援も満身創痍だった肉体の癒しとなったようだ。

池端航一記者

2022年6月12日 21時55分

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