今年負けなしの脇本雄太が別線を圧倒 ~豊橋競輪場~

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脇本雄太
勢いはどどまるところを知らない
重走路にもかかわらず上がりタイムは脅威の11秒3

 1月26日(木)に豊橋競輪場で行われた開場73周年記念『ちぎり賞争奪戦』の初日特選は今年に入って負けなしの脇本雄太(94期・福井)が今期5勝目。オープニングレースは気温5℃、風速2m/秒、最終レースは気温6℃、風速1.5m/秒と平均して肌寒く、先行選手はバックの向かい風に苦しめて逃げ切りはなし。1レースから11レースまでの平均上がりタイムは12秒2と冬場らしいタイムであったが、最終レースの脇本雄太だけはケタ違い。1秒近くも上回る上がりタイム11秒3のまくりで圧倒して見せた。
 
 「(後ろ攻めは)正直意外でした。前受けになるかなと思ったので」とスタートの号砲と共に守澤太志が飛び出して坂井洋が正攻法に構え、初手の位置取りは後方7番手。残り2周を切っても動く気配はなく、不気味に後方で様子を窺っていた。「切りに行こうかとも思ったけど、坂井君は案の定誘導と車間を空けていたし、あれなら誘導を使っていないのと同じなので。そのあとは自分の行きたいタイミングで(山口)拳矢君が動いて、あの辺はうまいなと思った」と打鐘で巻き返しのチャンスを奪われてしまったが、スピードの違いでのみ込んだ。
 「(中部勢が)中団に綺麗に入っていたし、自分が行きたいタイミングでは行けなかった。久しぶりに冬の豊橋を味わいましたね。悪くもなく、良くもなくって感じです。室内練習しかしていないので、感覚がズレたままな感じはあると思う」。

 重走路と別線の包囲網を突破して豪快な一撃を見舞っても満足した様子は一切なし。二次予選に向けて調整に余念はない。前回の和歌山記念から身にまとっているチャンピオンユニフォームの重みと、常に一番人気を背負うプレッシャーにも耐えながらファンの期待に結果で応え続ける。 

細川和輝記者

2023年1月26日 19時25分

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