「出られなかったらそれまで」野口裕史が逃げ切りVへ ~取手競輪~

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野口裕史
南関の重戦車は決勝も先行一本の走りに徹する
重戦車が持ち味を発揮

 取手競輪ガールズF1『関東カップ』は3日(金)に最終日を迎える。2日(木)の準決勝11Rは突然の暴風雨に見舞われたが、野口裕史(千葉・111期)はそれをものともせずに逃げ切った。

 初日は気温が18℃まで上がるなど小春日和の中行われたが、一変したのは2日目。突然の暴風雨が襲い、取手バンクは一気に大荒れ。だが、11Rで本命を背負った野口には関係なかった。伊藤慶太郎を突っ張って、誰にも先頭を譲らずに逃げ切った。
 「昨日(初日)と風向きが逆だったんですよね。初日の風向きは自分が苦手な風向きで、ペース配分を間違えてしまった。タイムは昨日と今日であまり変わらないと思うけど、ペースは違う。昨日はバックで脚を使い過ぎて最後はタレたんで。急な雨と風だったけど、得意な風向きだったので楽でした。それに、ウィナーズカップをやる別府もこんな感じの強風だと思う。ちょっと別府を意識した感じの競走ができましたね」
 暴風雨の中の逃げ切りを「楽でした」とは恐れ入る。しかも、G2を見据えて手応えも得た。決勝戦は二段駆け体勢の中近勢と、地元の山岸佳太を迎えての3分戦。福永大智との主導権争いが鍵となりそうだ。
 「優勝というか、自分はしっかり先頭に出られるかどうかだけなんで。もし、出られなかったらそれまでですよ」
 きっぱりと言い切った野口の頭の中には、先行の2文字しか存在していない。

熊谷洋祐記者

2023年3月2日 18時15分

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