開設74周年記念『第29回中野カップ』が開幕 ~久留米競輪場~

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新山響平
磨き上げる先行力を武器に初日から奮闘する
高松宮記念杯の悔しさをぶつける

 6月24日(土)から久留米競輪場で開設74周年記念『第29回中野カップ』が幕を開ける。先日行われた高松宮記念杯から中4日で行われるシリーズとなるが、全国から集まった強豪たちがハイスピードバトルを繰り広げる。
 
 新山響平(107期・青森)は前回の高松宮記念杯の3走目から軌道修正に成功してしっかりと決勝に進出したものの、決勝では脇本雄太に突っ張られてしまい万事休す。態勢を立て直すことができず9着に敗れてしまったが、反省を踏まえて今シリーズにつなげる。
 「(脇本に突っ張られてそうで)ヤバいなって思った時にはもうどうすることもできなかったですね。せっかく(佐藤)慎太郎さんに(6番手の位置に)入れてもらえたんですけど、そこからもう一度仕掛けていくことができなかったですね。突っ張りは自分がやってきていたことなんですけど、自分がされたときに対処できなかった。まだまだ技術だったり対応力がないですね」

 脇本雄太が突っ張り先行に出たのは新山の機動力を脅威に感じているからこそで、脇本雄太が高松宮記念杯の決勝後に「新山君が楽に駆けたら自分たちが厳しくなると思っていたので。(タイミング的にも突っ張るか引くかは)ギリギリでしたけど。あれが松井(宏佑)君だったら出させていました」とコメントしていることからも明らかだろう。どこからでもお構いなしにまくってしまう脇本雄太でさえ新山響平の先行力に対しての警戒心は強まるばかり。中4日で再び対戦することとなる脇本雄太に対して今度は新山響平がやり返す。
 
 「宮杯に向けてやってきていたので、疲れも出ましたし、終わってからはリセットじゃないですけど気持ち的にも一回緩めて。またここからって思っているので。同じ失敗をしないように。来月のサマーナイト、8月のオールスター、9月には地元の共同杯もありますし続いていくので。しっかりと積み重ねていけるように」
  
 今の新山響平には突っ張り先行だけじゃなく、前が取れなくても準決勝でも見せたような後ろからのダッシュを生かしたジャンカマシも武器の一つになっている。
 
 「結局、脇本さんのやってきていた戦法が一番強いっていうことなんですけどね(苦笑)長い距離を踏むことだけじゃなく、ダッシュも鍛えているつもりですし、宮杯でそれを出せたのも良かったですし結果も出せたので収穫ですね」
  
 相手に戦法を読まれてもその上を力でねじ伏せられるようにと日々進化を続けている新山響平が初日から強敵撃破に挑戦する。
 
 

細川和輝記者

2023年6月23日 15時56分

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