72周年大会覇者の吉田拓矢が初日特選を制す ~久留米競輪場~

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吉田拓矢
シャープなまくりで初日特選を制して弾みを付ける
初日の一番時計の上がりタイムで前団をのみ込んだ

 6月24日(土)に久留米競輪場で行われた開設74周年記念『第29回中野カップ』の初日特選は吉田拓矢(107期・茨城)が赤板から脇本雄太を突っ張って果敢に逃げた同期の新山響平を射程圏に勝負所で4番手をキープ。大きく車間を空けて待ち構えていた新田祐大の上を乗り越えてゴール線を駆け抜けた。
 
 後ろ攻めとなった脇本雄太は青板周回から上昇を開始。正攻法に構えていた新山響平にプレッシャーをかけるように横に並び、残り2周で叩きに出たが、待ち構えていた新山響平が突っ張って主導権取り。初手で6番手に構えていた吉田拓矢は北津留翼-小倉竜二を掬って4番手の位置を奪取。最終2コーナー手前から素早く車を外に持ち出すと、車間を空けていた新田祐大の上を乗り越得る。直線外を鋭く迫る坂井洋を1/8車輪差で振り切ってゴール線へ一番乗りを決めた。
 
 「脇本さんの動向を見て、動かなければ自分が切りに動こうと思ってました。脇本さんが切りに行って北津留さんも続いて隊列が短くなって、北日本の後ろに入れた感じでした。道中はずっと楽でしたし、自分のわがままで前でやらせてもらってるんで、何がなんでも仕掛けようと思ってました。でも、行くところは何回かあったし、守りに入っちゃいました。(前回は)着は悪いけど、内容は悪くなかったし、結局脚力が足りないだけだと思って開き直れましたね」
 
 直前に行われた高松宮記念杯では二次予選で敗退し、未勝利のままシリーズを終えてしまったが、決勝に進出していた脇本雄太と新山響平の二人を破って白星スタートを切った。自在に立ち回れることが吉田拓矢の強みでもあり、相性良いバンクで近況の悪い流れを断ち切ろうと奮闘している。二次予選は新鋭の後藤大輝との対戦となるが、そつのない立ち回りで二次予選をクリアして準決勝へと勝ち進む。

細川和輝記者

2023年6月24日 18時30分

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