取鳥雄吾が会心のまくりで1着 ~久留米競輪場~

photo-29098
取鳥雄吾
復帰後の初白星で確かな手応えをつかんだ
上がり11秒0は初日の最速タイム

 久留米競輪開設72周年記念「第27回中野カップレース」(G3)が6月26日に幕を開けた。メインの特選12レースは森田優弥(埼玉・113期)の先行に乗った吉田拓矢(茨城・107期)が番手絶好のチャンスをしっかりモノにした。一次予選では11個レースで勝ち上がりが争われ、8レースは取鳥雄吾(岡山・107期)が強烈なまくりで1着。上がり11秒0は初日の最速タイムで、マークの渡部哲男(愛媛・84期)を振り切る価値のある内容だった。
 「受けて立たないといけない立場なので、早めに前を取って、しっかり自分のタイミングで行こうと思ってました。慌てずに詰めていく感じで行けました。思った以上に車が出ましたね。自分でコントロールできないくらいでした」
 5月小倉F1の決勝で落車。左鎖骨、肋骨骨折の大ケガに見舞われたが、わずか1カ月の短期間で復帰を果たした。前回の高松宮記念杯は大きな着が並んだが、今シリーズは初日にしっかり結果を出した。
 「今回は復帰2場所目で初日くらいしか1着が取れないと思っていたので、めっちゃホッとしました。ケガをして岩津(裕介)さんにどうせ練習できないなら、いつもと違う目線でやってみたらっていうアドバイスをもらいました。ケガして弱くなったと言われないように、絶対に強くなってやろうと。練習でもがけないぶん、細かいところを集中してやることができた。ケガのおかげで、むしろ前より踏めるようになっています」
 2日目の二次予選6レースは皿屋豊(三重・111期)、井上昌己(長崎・86期)が相手の3分戦。相手は厳しくなるが、初日の1勝で自信を持ってレースに臨める。
 「セッティングをもう少し煮つめれば、もっと良くなると思います。試行錯誤しながらやっていきたいですね。自力でしっかり力を出し切って決めたいです」
 ケガを乗り越えて心身ともに成長した取鳥の力は本物だ。初日同様、豪快スパートで連勝を決める。

笠原裕明記者

2021年6月26日 19時34分

開催情報

ページトップへ