村上義弘が準決でもう一度 ~向日町競輪場~

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村上義弘
準決こそ脇本雄太とワンツーを決めたい
ファンに喜んでもらいたい

 向日町競輪場で開催されている開設71周年記念「平安賞(G3)」は、9月3日の2日目に二次予選の7個レースで勝ち上がりが争われた。トリの12レースでは先行策に出た脇本雄太が別線どころか、地元の村上義弘(京都・73期・S1)までも置き去りにする逃走劇。東京五輪に合わせて極限まで仕上げられた肉体から繰り出されるスピードに、誰もが衝撃を受けた。が、同時に出切った最終ホームから徐々に離されていく村上の姿も、ファンにとっては信じられない光景だったに違いない。
 「脇本、村上で買ってくれたファンのみなさんには迷惑を掛けた。あと2日間はしっかりと力を出し切って、喜んでもらえるように頑張りたい」
 大差をつけてゴールした脇本に遅れて、まくった小林泰正にもわずかに交わされた。3着が精いっぱいだった村上は、ファンの思いをくみ取りながら、こう言葉を振り絞った。
 「年齢的に良くするということよりも、悪い部分を埋めていく作業っていうことになる。このままではトップで戦えないと思えば、そこを考えながら悪い部分を補っていかないと。自転車も武器の1つだし、それで自転車と体がかみ合ってくれば」
 4度、向日町記念記念を制している村上は、47歳の現状を鑑みつつも、あと2日間に全身全霊を注ぐ。3日目の準決11レースは、再び脇本の後ろ。別線との戦いではなく、自分自身との戦い。そこから光がみえてくる。

竹内祥郎記者

2021年9月3日 20時27分

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