• 岐阜競輪場開設76周年記念長良川鵜飼カップ9/4〜9/7

後記 GⅢ 岐阜 09/04

SSタッグで今年2度目の記念制覇

清水裕友

清水裕友

決勝優勝写真
決勝優勝写真

 中四国SSタッグを相手にして、別線はなすすべなし。清水裕友が、勝機を逃さず優勝をつかんだ。
 纐纈洸翔が押さえて、続いた嘉永泰斗は中団に固執。単騎勢の動きもあって、嘉永は5番手で動けない。正攻法から8番手まで下げ切った犬伏湧也は、打鐘2センターからの仕掛け。完全に、犬伏の得意パターンだった。
 「犬伏の行ける距離でって思ってました。犬伏がしっかりカマせば、決まるなって思ってた。嘉永が犬伏のことを気にしてくれてて、逆に良かったですね」
 犬伏は、他が止まって見えるほどの加速。最終2コーナー過ぎには、清水と共に2車できれいに出切る。嘉永のまくりも、前を脅かすには程遠く、優勝はSSコンビのどちらかに絞られた。4分の1車輪差で交わした清水が、高知以来、通算14回目の記念優勝を飾った。その高知記念も、犬伏とのワンツーだった。今年2度の優勝は、どちらも新S班となった犬伏の番手から。今回の初日特選は別線で戦い、改めて犬伏への信頼と、自身の課題を口にした。
 「初日は、犬伏にギャフンと言わされた。強いのは嫌と言うほど分かってるんで、しっかり付け切れて良かったです。交わせるかも半信半疑だった。犬伏の踏み直しも良かったんで。オッズは(差してのワンツーが)人気になってたんで、差せて良かったですね。自力で勝っても、人の後ろで勝っても、喜びは一緒。だけど、自力でも優勝できる脚を付けたいですね。人の後ろを回っても、余裕がないと優勝はできないんで、自力を上げていきたいですね」
 サマーナイトフェスティバルこそ決勝に乗ったが、その後はG3でも優出を逃す開催が続いてしまった。物足りなさは、自身が一番感じているところだろう。その中でのこの優勝は、復活のきっかけに十分なりえる。
 「7月からずっと良くなくて、仲間に助けられての優勝だと思います。賞金を気にするような順位にいるわけじゃないし、グランプリを意識してはいないです。今は目の前の一戦一戦に集中してですね。(G1を)優勝しないと(グランプリは)無理だと思ってますし、優勝するつもりでやっていきたい。(今回の優勝を)無駄にしないようにしたいです」
 直後には共同通信社杯も控えており、残るビッグレースはあと3つ。グランプリ出場へ向けた逆転劇は、ここから始まる。

 圧巻のスピードで巻き返した*犬伏湧也は準V。ラインでのワンツーに喜びの表情を浮かべるが、自分自身の優勝も狙えるところだっただけに、悔しさも入り混じる。
 「2車でも(後ろが)裕友さんなんで、信頼してカマして行ければ2人で決まるかなと。嘉永君が中団で動かなかったのも良かった。冷静に見えていました。オールスターは不甲斐なかったので、出し切ってと。記念の優勝は(今年は)まだないし、あとは裕友さんを合わせ切れれば良かったんですけど。やりたいようには走れたし、感じも良かったので次から頑張りたい。(次回は共同通信社杯で)しっかりケアをして、やれることをやりたい」

 切った纐纈は、そのまま泳がされて先行に。中四国の2車に上を行かれると、志智俊夫は纐纈から切り替えて3番手で追いかける。そのままこらえて3着に入った。
 「あの並びだと、(纐纈が)切って、嘉永君が来て、犬伏君を見て内か外かって感じだった。あのまま前だったら、飛び付く感じだったと思う。(犬伏がカマしてきて)2車だったので、すかさず(切り替えて)行きました。清水君が余裕があったので、内も外も踏めず、直線がきてしまい3着が一杯だった。記念の3着は大きい。目標は決勝進出だったけど、(決勝で)確定板にも入れたんで。また1年頑張って、来年はさらに上を目指して頑張りたい」

Race Playback

レース展開4
 犬伏湧也選手が最終ホーム手前からの巻き返しで、前を行く7人をひと飲み。番手を回った清水裕友選手がゴール前で差し切った

レース経過

誘導員 : 山口富生

 スタートは最内枠の清水裕友が飛び出して誘導員を追う。道中は、犬伏湧也-清水、菅田壱道、村田雅一、嘉永泰斗-中村圭志-園田匠、纐纈洸翔-志智俊夫の並び。 纐纈が青板のバックから上昇し赤板で先頭に立つと、中部勢の後ろに村田、菅田がそれぞれ切り替える。嘉永は5番手に入り、犬伏は8番手まで車を下げる。纐纈は後ろの動きを警戒しながら打鐘4コーナー過ぎからペースを上げるが、4コーナーの下りを使って犬伏が一気にスパート。犬伏が最終1センターで纐纈を抜き去ると、切り替えた志智が中四国勢を追うも、前との差が詰まらない。番手を回った清水がゴール寸前で犬伏をとらえてV。犬伏が2着。切り替えた志智が3着。

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