パワーあふれる犬伏湧

犬伏湧也

清水裕友
各地区の戦力が拮抗していて、かなりの混戦模様。そんな中、犬伏湧也に小倉竜二の徳島勢、清水裕友、西田優大の中国勢とそろった中四国勢が有利にレースを進めそう。4月高知記念で強敵を一蹴したように、犬伏と清水のSS班の2人が並んで連係なら他地区勢は手を出しにくい。ただ、7月小松島記念では、地元勢とは別の単騎戦で記念初Vと大ヒットを飛ばした西田が勝ち上がってくれば、中国と四国は分かれて戦うこととなりそう。それでも犬伏は最も有力なV候補だ。サマーナイトは二次予選Aで敗退し上位進出の権利を失うと、オールスターは4877着。シャイニングスター賞にコマを進めたものの、1回も確定板入りを果たせていない。最近はビッグレースでは結果を出せていないものの、G3では話が別で、8月富山記念では1132着と好走。決勝はバンクレコードを更新する山口拳の上がり8秒8の超速まくりに屈したが、先行して2着に粘った。初日特選では豪快なまくりで2着以下を5車身千切っていて連日の走りは力強かった。師匠の小倉を連れるレースなら自ずと力が入る。好発進して師弟ワンツーを決めるとみた。小倉は49歳の大ベテランながらあふれる闘志、鋭い差し脚は健在。犬伏の踏み出しに集中して差し切りを狙う。清水は松戸記念で関東の二段駆けに屈して準決敗退と納得いく状態にはないものの、その中でもレースの組み立てを考えて今後の戦いに備えている。西田、場合によっては犬伏の番手なら言うことないし、自分でやるレースでも結果を出して弾みを付けたい。

菅田壱道
豊かなスピードを活かした自在戦で勝ち星を稼いでいる菅田壱道にも魅力を感じる。オールスター着は二次予選Bで先行策に出て粘れず敗退も2勝をあげていて、今年の勝率は3割超。主武器のまくりには素晴らしい破壊力があり、展開がもつれるようだと一発怖い。百戦錬磨の佐藤慎太郎、差し脚冴える渡部幸訓と援軍も充実している。
坂井洋、杉森輝大の栃茨コンビにも魅力を感じる。今期の坂井はサマーナイトで決勝に乗るなど安定していて、後手を踏まない組み立てからのタテ攻撃という得意の競走が随所で決まっている。8月宇都宮では坂井のまくりを杉森が差してV。息の合った連係をここでも披露したい。
地元勢では志田龍星に注目だろう。ビッグレースでは思うような結果を出せていないが、3月大垣G3では1着と主役を演じている。今節は大垣戦よりも強豪ぞろいだが、地元の意地を見せてヒットを飛ばすか。
スピード非凡な松井宏佑、青野将大の南関勢も侮れない。最近の松井は一息不足の場所が続いているが、仕掛けがツボにはまった時の一発には注意したい。
嘉永泰斗、園田匠の九州勢も軽視できない。嘉永はオールスターでは準決にコマを進めていて、調子は申し分なかった。続く8月川崎を見ても復活ムードで、大物食いもありそうだ。