ピックアップ GⅢ 岐阜 09/04
清水裕友が高知記念以来で今年2度目のV。その優勝は、どちらも犬伏湧也の番手から。「(今年は)まだ優勝がないし、優勝したかった」と振り返った犬伏だが、シリーズの4走で全てバックを取ってオール連対の準Vは、オールスターの凡走を払拭するには十分な内容だった。

村田祐樹
村田祐樹は、6月玉野F1の完全Vを最後に勝ち星から遠ざかっていた。ただ、今節は地元勢を背に持ち味の先行策で奮起。最終日には通算100勝を達成して、シリーズを締めくくった。
「(100勝は)あと1勝が長かったですね。7月から(調子が)良くなくて、時間がかかってしまった。セッティングとか、フォームを試行錯誤してるのが悪い方に行ったし、自分は定期的にケガをしてるんで、そういう影響があったと思います。去年の岐阜記念が良かっただけに、今年は勝ち上がれなくて悔しいけど、今の状態ならまあまあやった方かなと。小嶋敬二さんといろいろ話して、まだまだ自分にやれることはいっぱいあると思った。練習にしろ、競走にしろ、いろいろアドバイスをもらえました」

内藤宣彦
内藤宣彦は、「踏めている感じがある」と、54歳の大ベテランながら、今年は好調を維持。今期の競走得点は110点に迫る勢いだ。好調だけに、打鐘前に木村佑来に離れた二次予選が悔やまれる。自分自身に喝を入れて、最終日は、木村との連係を今度は結実させて1着。まだまだ闘志は燃え盛っている。
「2日目は本当に恥ずかしいレースでした。情けないし、悔しいし、レースが終わってから悲壮感があった。寝ようにも寝れないぐらい、ずっとモヤモヤしてたよ。レースなんで、良い時もあれば、悪い時もあるっていうのは分かってるけど、それでも情けなかった。でも、こういう悔しい思いから得るものがある。この気持ちを忘れずに、帰って練習するよ」

菅原裕太
勝ち上がりこそ二次予選までだった菅原裕太だが、最終日は気迫の走りで1着。縦横無尽な走りで本線を破った。
「コメントで前々って言ってましたし、その通りの走りをしようと思ってました。自分でやる以上は、攻めるレースをしないと、お客さんは納得してくれないでしょう。今はほとんどが人の後ろだけど、自分でやるときは前々の走りをしていきたい。2日目は、勝ち上がれてもおかしくない展開だったのに、もったいないことをした。勝ち上がれば勝ち上がるほど、ラインの3番手が増えると思うし、自分でやる時と、番手の時と、3番手の時と、それぞれでどう立ち回るかを勉強していきたい」

福田稔希
A級を9連勝で卒業した福田稔希は、S級デビュー戦がいきなりの記念だった。最終バックを3本取って、それが全て確定板入りにつながった。今後の活躍が楽しみな新鋭だ。
「S級は勝負になる前に勝負が終わってしまう。ジャン、ホームの入り方とかがすごい重要。最終日はいい感じで走れて、初日の反省を生かせたけど、できれば初日に普段からお世話になっている長島(大介)さんの前でこの競走をしたかった。脚だけだったり、自分だけで勝つことはできないので、自分が残るのはもちろんだけど、後ろのために駆けていきたい。師匠からも(デビューして)5年は徹底先行と言われているので。(初のS級がいきなり記念で)7車は単調なレースが多いけど、9車は動きがあるので、自分はその方が好きです。坂井(洋)さんにもアドバイスをいろいろもらったりして、今後は自分で考えて走れるようになりたい。成績はあとでついてくると思うし、今は常にバックを取ることを意識して、自分の(徹底先行の)イメージづけを今年はやっていきたいと思う」