新山響を指名も混とん

新山響平
優勝候補は5指に余る大混戦のシリーズ。どこからでも狙えそうだが、豊かなスピードを活かした自力攻撃が冴え渡っている新山響平を中心視した。ダービー着では二次予選、準決を連勝していて、4走すべて最終バックを取っている。今年はまだ優勝には手が届いていないものの、直近4カ月の勝率約33%は悪くない数字だ。好スパートして別線をねじ伏せよう。ダービーの決勝でタッグを組んだ菅田壱道が、ここも新山と北日本ラインを形成する。先行した新山の番手と絶好の展開となるも最後の直線で落車。ただ、全プロ記念から復帰してきて、その走りを見ても不安は全くない。守澤太志はこの大会を連覇した実績があり、相性がいい。

犬伏湧也 欠場
自力攻撃の破壊力なら犬伏湧也も引けを取らない。新SS班初戦の4月高知記念は先行して準V。ダービーの準決は逃げるも4着、惜しくも2分の1輪差で決勝を逃がしたものの、前後の4月川崎記念、5月平塚記念は優参を果たしている。主導権さえ握れば好勝負に持ち込める。松浦悠士は5月宇都宮記念の準決で落車していて、ここに間に合うかどうか。犬伏との連係が叶えば、好展開が巡ってくる可能性があるが…。

深谷知広
深谷知広、岩本俊介、松谷秀幸の南関勢を重視する手もある。今年の深谷は2月静岡記念、3月名古屋記念でV。ビッグレースでは全日本選抜、ウィナーズカップで決勝に乗っている。その後は練習でひざを痛めて探り探りの状況となっているが、5月平塚記念の決勝では、南関4車の先頭で先手を奪い、郡司浩の地元Vに貢献。戦える状態にはあるので、S班の岩本らを連れて強気に攻める。
ラインの総合力なら近畿勢もかなりのもの。自力型は寺崎浩平、窓場千加頼、追い込み型は村上博幸、村田雅一とバランスよくそろっている。寺崎と窓場は、ダービーでは結果を出せなかった。全日本選抜は準V、ウィナーズカップでも❽着だった寺崎。着に終わったダービーでは後方に置かれてまくり届かずのレースが続いたことを猛省。全プロ記念の初日優秀戦では強気の先行策に出て古性優の2着ときっちり修正してきた。ここもワールドクラスのスピードを存分に発揮し、勝ち負けに持ち込もう。デキが申し分ないのは村田だ。全日本選抜、ウィナーズカップと続けて決勝に乗ると、ダービーは予選を着で準決にコマを進めている。
九州勢では山崎賢人、阿部将大に期待が集まる。地元の阿部は昨年の覇者だが、G3での3Vを含む8Vを達成した昨年の勢いが影を潜めている。それでも5月武雄G3ミッドナイト1着では山田庸のVに貢献と存在感が戻ってきた。地元記念で本格的に巻き返しのきっかけをつかみたい。