戦力充実の南関が優勢

郡司浩平

岩本俊介
ラインの総合力でリードしている南関勢は、勝ち上がり戦から有利にレースを進められるはず。大挙して決勝にコマを進めてくる可能性もありそう。軸になるのはもちろん郡司浩平だ。今年は年頭から快調なペースで飛ばしていて、6月取手記念では早々とG3で5V目を達成。ビッグレースではまだ優勝に手が届いていないものの、高松宮記念杯着、サマーナイト着と続けて決勝に乗っている。ラインの先頭で戦うのか、番手戦なのかはメンバー構成次第だろうが、どちらでも隙を見せないので、信頼性は高い。初めてSS班となった岩本俊介は、プレッシャーに打ち勝ち安定した成績を残している。ダービーの準決で勝ち星をゲットすると、高松宮記念杯着、サマーナイトは着と確定板入りが多い。この大会は70、72周年を制した実績がある。3V目を手にする場面も十分にあろう。深谷知広は73周年大会の覇者。今年はSS班を手放したが、G3、F1戦でそれぞれ2Vを飾っていて、パワーあふれる自力攻撃の破壊力は相変わらずだ。流れが向けば主役を演じても不思議ではない。和田健太郎は、72周年大会で岩本に食い下がり地元ワンツーを決めている。南関勢がレースを支配すれば連に浮上してきそうだ。

清水裕友
昨年に続き大会連覇を狙う清水裕友の単にも魅力を感じる。今年の滑り出しはあまり調子が上がらなかったが、4月高知記念で初Vを飾ると、高松宮記念杯、サマーナイトとビッグレースで続けて優参に成功。ようやくエンジンがかかってきた。鋭いダッシュ力を効かした立ち回りは俊敏なので、南関勢にとっては厄介な存在と言えよう。好位置キープして自力を出せれば勝ち負けに持ち込める。中四国スジで橋本強が清水とタッグを組む。サマーナイト着。一次予選で石原颯に好マークすると、3日目は犬伏湧に食い下がった。目標をつかんだときの差し脚、捌きはしっかりしている。
後藤大輝、北津留翼の福岡両者に山田英明、中本匠栄と駒数そろった九州勢も侮れない。中でも後藤は先行力に迫力を増した感がある。7月京王閣G3では1着と優参は成らずも2勝。最終日は清水、新田祐らを相手に逃げ切っている。今まで以上に警戒はされるだろうが、タイミングよく仕掛けて先手を奪えば、九州勢が優勝をさらっても不思議ない。
関東勢も戦力は充実している。小林泰正、鈴木竜士、雨谷一樹と動ける選手がそろっているので、幅広い組み立てが可能なのは強味。注目したいのは鈴木だ。6月福井で落車した影響があったのか、高松宮記念杯、サマーナイトは今ひとつだったが、7月京王閣G3では、関東連係を結実させてVをゲットしている。