新山響が地元Vに一直線

新山響平
昨年のこの大会は、北日本4車ラインの番手を回りながらも、優勝をものにできなかった新山響平。今年は絶対に優勝は譲れない気持ちで参戦してくるはず。サマーナイトの二次予選Aで落車した影響があったのか、オールスターは本来の動きではなかったが、8月西武園記念の準決は、先行して2着に粘り決勝に進出。徐々に調子を戻してきた感がある。現在の獲得賞金ランキングは第10位。4年連続のグランプリ出場を目指す意味でも大事なシリーズとなろう。69周年に続き大会2V目をゲットして、地元ファンの期待に応える。北日本は追い込み型が充実しているのも新山には追い風だ。守澤太志、佐藤友和、阿部力也と実力者がそろっている。中でも守澤は新山との連係実績が豊富だ。昨年の決勝は新山の後ろを回っているし、6月別府記念では、新山の逃げを差して優勝した実績もある。援護役だけにはとどまらない。

郡司浩平
今年の前期は、記念開催で5Vを達成している郡司浩平が北日本勢の前に立ちはだかる。サマーナイトで決勝に進出、オールスターでは準決4着、惜しくも微差で決勝を逃がしたものの、後期も好調子を維持している。8月末までに32勝は圧巻の数字で、破壊力抜群の自力攻撃で北日本勢を粉砕しても不思議ではない。郡司とタッグを組む和田健太郎は差し脚快調で、7月松戸、同月京王閣G3を連覇している。郡司とはワンツーも多く、南関勢での連独占は十分だろう。
台風の目と化しそうなのは佐々木悠葵、末木浩二、菊池岳仁と動ける選手がそろった上甲信トリオだ。最近の佐々木は好調で、サマーナイトで決勝に乗るなど力強い走りを披露しているし、末木は高松宮記念杯でG1初優参を果たすと、7月弥彦記念でVを奪取と大ブレイク。菊池も8月富山記念で優参を果たし、オールスターは一次予選、二次予選Bを逃げて2着に粘っている。乗れている自力型が3車そろえば、幅広い組み立てが可能だ。上甲信トリオの動向からは目が離せない。

南修二
ラインの総合力では劣勢の近畿勢だが、南修二は侮れない。6月久留米記念で優勝した後も優参が続いていて、オールスターは着とオール確定板入り。ここのところ調子は申し分ない。ヨコの動きには定評があるし、展開次第では自力も出しているので、たとえ単騎戦となっても注意したい。
九州勢は荒井崇博、後藤大輝に注目だ。荒井は年齢を感じさせず、オールスターでは着、惜しくも優参は成らずも4連対の大活躍。後藤は先行力に一段と迫力を増した感がある。
もう一人のSS班である松浦悠士は、サマーナイトで落車し肋骨を骨折。以後は実戦に姿を見せておらず、すでに共同通信社杯も欠場が決まっている。本調子での参戦は望みにくい。