目が離せない新鋭酒井亜樹

酒井亜樹
主役に期待されるのは新鋭の酒井亜樹だ。酒井は7月静岡で尾崎睦らと戦って12着だった以外はデビューから全て勝っている。ナショナルチームの一員としての活動も本格化していて、全日本選手権ではチームスプリントで金、スプリントで銅、ケイリン4位の成績を残した。まくりが得意でそこまで仕掛け早いタイプではないので、集中力高くレースの流れに乗っていっての自力攻撃で快速ぶりを発揮する。

吉川美穂 欠場
同じく新人から半田水晶の走りも楽しみ。7月取手で奥井迪らを完封する逃げ切りVで前評判通りの先行力を見せ付け、直近の8月小倉も11着と久米詩の準V。総合力では酒井に見劣りするものの、陸上競技で鍛えた瞬発力は強烈で、踏み出しで後続を離して逃げまくる競走スタイルは他にないものだ。ライバルの酒井だけでなく、グランプリ経験者の吉川美穂、パールカップで決勝3着の竹野百香ら一線級の警戒も突破して力を出し切れるかは見ものとなる。
新人2人を倒すとすればやはり吉川しかいない。ビッグレースで結果を出してきた頃に比べると迫力に欠ける近況だが、8月別府では山原さくらを破って優勝とかなり持ち直してきている。以前は中距離ナショナルチームに所属していた実力者で、スピードが上がるレースは大歓迎。そのスピードを貰って伸びてくる。
熊谷芽緯はオールスターこそ527着とトップの壁に跳ね返されたが、8月弥彦では吉川らを破ってV。続く9月前橋も3日間逃げて12着。予選1では奥井迪を封じた。初対戦の酒井、半田にも簡単には負けられない。
竹野は地元ホームで絶対に譲れないところ。先行基本の積極策から走りの幅を広げて結果を出してきたが、8月弥彦で落車した影響が意外と尾を引いている。前記の小倉では予選1、2で半田に完敗してデビュー直後以来の最終日一般戦を走る屈辱を味わった。ここまでのは状態を戻し、力負けしない走りを見せたい。
増田夕華も流れに応じた柔軟な走りで着をまとめている。夫婦あっせんで力倍増となるか。