検車場レポート
田中 誠 福岡 89期 |
打鐘過ぎで先頭に立った吉本卓仁が主導権を握ると、最終ホーム前から猪俣康一が猛然と巻きしを図る。最終1コーナーで吉本が猪俣を自ら張り、さらに田中誠のけん制を受けて猪俣は失速。田中はそのまま後続を確認しながら車間を空けて援護すると、ゴール前では余裕の差し切りを決める。
「吉本が先行してくれてワンツーを決めたのは初めてですね。デビュー以来14年もかかりましたよ(笑)」と同級生で高校時代からともに自転車部で汗を流した仲間とのワンツーに頬が緩む。「自分はまくってくる人の対応をしようと思っていたし、自分の仕事に徹するだけですから。感じは引き続きいいですね」。
打鐘過ぎからの先行を披露した吉本卓仁は地元戦で気持ちがこもっていた。
「今日は先行の組み立てで考えていたし、腹をくくっていた。田中の前で先行をしたことがなかったし、出切ってしまえばあとは田中が仕事をしてくれるのは知っているのでね。地元で気合いが入っていましたね」。