菅田和宏が特進を目指す!! ~弥彦ミッドナイト~

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菅田和宏
来期もA級だけに、特進を決めたい
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道場晃規
決勝は惜敗続きも、ここでは力断然

 11月7日からの弥彦ミッドナイトは、今期7戦で5Vとハイペースで優勝し、この場所にいよいよS級特進を懸けることとなった菅田和宏が主役だ。優勝はいずれも番手を回っての結果だが、ここ4戦の初日特選は全て長い距離を踏んで連を外しておらず、本来の自力戦でも強さは際立っている。直線の長い弥彦が舞台でも切れ味鋭いカマシ、まくりで白星を並べてS級復帰を果たすか。赤塚悠人は番手を回るレースが増え、成績が安定してきた。ここは菅田を逆転して久々の優勝を飾りたい。
 対するは磯川勝裕、鈴木薫と先行タイプが2枚そろった東京勢だ。今シリーズは他地区に積極的な同型が手薄な点も有利。そろって勝ち上がれば鈴木を先頭に強力なラインが完成しそう。同郷の後輩に前を任せるなら、二段駆けも可能な磯川は1・2班戦初Vだった7月立川以来となる優勝のチャンス。他勢に分断にこられたり揺さぶりをかけられる危険はあるが、凌いで結果を出したい。ベテラン幸田光博が東京勢に続いて優勝争いに加わってこよう。
 齋藤宗徳は10月川崎、宇都宮ミッドナイトで連続優出と徐々に上向いてきている。相手の同型は強力なものの、軽視はできない。中井達郎の援護を受けて上位進出を目指す。

 前期S級では大敗続きで連対すら果たせない苦戦を強いられた菅田だったが、降級後は気配が一変。初戦の7月函館から優勝と圧巻の強さを見せ付け、ここまで7戦で5Vと驚異的なペースでVを量産中だ。優勝は同県の阿部架をはじめ全て若手機動型との連係からモノにしたものだが、凄いのは自力と番手戦をスムーズに使い分けていること。ここ4走の初日特選は逆に全て自力戦で連対している。勢いに乗っているだけに、3日間自力勝負となりそうな今シリーズも不安はない。“新しいフレームの感じがいいです。調子もめちゃくちゃいいけど、何より最近は若手が頑張ってくれて流れが良い。自分だけではなく、強い後輩がいるというのは本当にありがたい”。後輩に勢いを貰い、特進の懸かるシリーズも隙の無いレース運びと強烈なスピードで、ライバル達を圧倒するか。

 チャレンジは、道場晃規、鈴木玄人、大森光明の117期勢の力比べ。ラインの総合力では前川裕希、石田岳彦の援護が見込める大森率いる北勢に軍配が上がるが、個の力では、デビューしてから大森にも鈴木にも負けていない道場がリードしている。本格デビュー戦で落車し、次走も決勝を外して以降はV1に、準V5回で、連を外したのは9月大垣ミッドナイトの決勝のみだ。「(8月の)いわき平くらいからレースの流れとか、仕掛け所が分かってきた。それにだんだん調子も上がってきて、良い結果が残せています。ダッシュ力には自信があるので、前を取ってから引いてのカマシとまくりが一番得意です。でもその分、持久力が足りないと思っているので、そこが課題です」。あと一歩で優勝を逃がす悔しいレースが続いているものの、力は抜けているので、落ち着いて仕掛けられれば結果は付いてくる。

権田浩一記者

2020年11月6日 20時27分

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