千葉コンビが決める ~前橋ミッドナイト~

photo-23358
佐藤壮
S級で勝ち星を重ねた差し脚は強烈
photo-23359
水森湧太
卓越した機動力で別線を沈黙させる

 1月19日からの前橋ミッドナイトは、千葉コンビがV争いをリードする。前期S級では怪我もあった佐藤壮だが、復帰してからは勝ち星を重ねていって、12月広島記念では一次予選で太田竜らを破って準決にまで進出した。1月西武園ミッドナイトで豪快なカマシを決めて新年初戦を制した原田亮太が目標なら言うことはない。好アシストから最後は鋭く抜け出しを決めよう。
 長期欠場明けの西武園ミッドナイトは226着。誘導員早期追い抜きのペナルティーによる欠場なので“練習はしっかりできている”との言葉通り決勝には乗ったが、決勝は原田に叩かれて大敗。ここはリベンジに燃える伊藤慶太郎が率いる関東勢も侮れない。高谷敏史、三浦雄大の北勢も展開次第で一発が怖い。

 度重なる落車を乗り越えて2年半S級の座を守ってきた佐藤。前期も8月に落車して肩甲骨を骨折し、2カ月を棒に振ったが復帰後は順調そのものだった。初戦の10月松戸こそ振るわなかったが、“コロナの時期に弟に誘導をしてもらって練習は十分。走りながら戻していく”との言葉通り、以後はほぼ毎場所コンスタントに連対。そして、半年ぶりのG戦出場だった12月広島記念は一次予選を勝つヒットを飛ばした。失格点で今期は遂に降級となったが、初戦の1月小田原を213着と引き続き伸びがいい。同県の好目標があるシリーズだけにVは逃せない。

 チャレンジの本命は水森湧太に期待したい。暮れの12月立川では上がり11秒3の快速まくりで決勝を制して完全優勝するなど近況は良好だ。「脚質はダッシュなんですけど、長い距離を踏めるようにもなってきている。戦法にはそこまでこだわっていないです。レースの流れに乗って仕掛ける事を考えているので、ロングまくりが多くなっているけど、先行する事にも怖さはないです」。関東同士でも栃木勢とは別線勝負となりそう。しかし、1・2班戦でもコンスタントに連対があった地元の鰐淵圭佑を味方にできれば、しっかりしたラインが完成する。思い切った仕掛けで栃木コンビを粉砕するとみた。
 同期の秋本耀太郎、神山尚も評価は互角で、格上の神山尚を本命視してもいい。失格点もあって、またもチャレンジ陥落となってしまったが、一昨年後期のチャレンジでは連対ラッシュだった上に、今期も2場所走ってオール連対の準V2回と申し分ない戦績だ。1・2班戦でも上位相手に一発あったタテ脚にヨコの動きもしっかりしている。新人に苦手意識は一切ないし、秋本が後手を踏まなければ、突き抜けてV奪取がやはり有力だ。
 18年後期のチャレンジでは連対ラッシュだった菅田謙仁も存在感を取り戻すかも。

権田浩一記者

2021年1月18日 17時44分

開催情報

ページトップへ