成田和也が『第29回中野カップ』を制す ~久留米競輪場~

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成田和也
中野浩二さん(左)と賞金ボードを掲げる成田選手(右)
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新山の番手から抜け出した新田を鋭く追い込み1/8車輪差でゴール
2013年6月の函館記念以来となる約10年ぶりのG3制覇

 6月27日(火)に久留米競輪場で行われた開設74周年記念『第29回中野カップ』はS班の新山響平を先頭に充実4車ラインで結束した北日本勢がレースを完全に掌握。強敵の脇本雄太を完璧に封じてしまうと、北日本ライン3番手を回っていた成田和也(88期・福島)が最終2センターから抜け出した新田祐大をゴール寸前で鋭く差し込み約10年ぶりのG3制覇を成し遂げた。
  
 号砲と共に成田和也が飛び出して新山響平が得意とする正攻法からの組み立てに出る。地元勢に任された坂井洋は中団に構え、グランプリ王者の脇本雄太に陣を取る。残り2周手前から新山響平が誘導員との車間を空け始めたが、脇本雄太はじっくりと構えたまま動かない。徐々に車間を空け始めた脇本雄太が打鐘手前の2コーナーからカマシを狙ったが、気配を察知した新山響平が目イチで踏み込み主導権。中団にいた坂井は踏み遅れてしまい、東口善朋が中団に降りて脇本雄太を迎え入れる。最終バックから余力を振り絞ってまくり上げた脇本雄太であったが、車間を空けて待ち構えていた新田祐大が外を張りながら最終2センターから一気踏み。3番手の成田和也が直線で差し脚を伸ばして1/8車輪差でゴール線を駆け抜けた。
  
 【成田 和也(1着)】
「本当に坂井君と脇本君を相手に4車で結束して。初日の失敗があったので、新田と負けられないようねって走る前に話していたんで。(最後は)このチャンスを逃したらないよなって力が入りました。前を取れたら前からで相手の動きを見てって感じで。でも新山が落ち着いていましたね。凄いカカリでした。(脇本が5番手の位置に)入ったのはわかりました。凄いダッシュをしていたので、(坂井は)口が空いているだろうなって予想もしていました。新田が行ったら自分がなんとかしなくちゃっていうのはあったので。見たら脇本君が横にいたんで。新田がそこからスピードが良かったですね。(10年ぶりのG3制覇となるが)10年ぶりっていうのはわからなかったですけど、もしかしたらチャンスは十分にあるなって思っていたので、そういう意識はしていました。前のおかげですけど自分が(優勝)できて良かったです。(今後も変わらず)一走、一走ですね。来たチャンスを逃さないように。ラインに恵まれて、自分はその中でレースの質を高めていけるように。それができれば結果も(付いてくる)って考えているので」

細川和輝記者

2023年6月27日 17時51分

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