土生敦弘がS級特進を目指す ~大垣ミッドナイト~

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土生敦弘
勢いのままS級特進を決めるか
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宮地寧々
今年ラストの地元戦で優勝に挑む

 12月22日からの大垣ミッドナイトでは新鋭・土生敦弘が早くもS級特進に挑む。強烈ダッシュで繰り出すタテ攻撃で、1・2班戦で連を外したのは僅か1回という強さ。小畑勝広、松坂侑亮、近畿別線の高田修汰と先輩115期勢が特進阻止に燃えるが、返り討ちにして117期5人目のS級戦士となろう。まくり主体の自力自在戦がハマって今期は初のS級点をゲットと大躍進を見せたのが吉田篤史だ。ここは土生の番手回りで上位を目指すか。
 前記の115期勢では小畑勝広が最も手強い存在となりそう。関東同士の菊池岳とも別線単騎で勝負するほど、先行勝負にこだわってきた。1月からS級昇級を果たす実力は確かなもので、近況も申し分ない。11月川崎ミッドナイトで櫻井祐-橋本智を完封する逃げ切りで完全優勝すると、続く12月取手112着。好発進を決めれば、土生の巻き返しも簡単には許さない。
 松坂は直近4カ月の連がらみの実に90%以上が逃げてのもので、相変わらず競走は積極的だ。今期はV1、準V3回でS級点確保もいけそうだが、成績に波があるのが気掛かり。高田もまた徹底先行タイプだ。初優勝も間近で、ノーマークにはできない。

 “養成所時代の練習は自分はモノにできなかった。出てから師匠(神田紘輔)とかと練習するようになっていい感じになってきました。自分は街道で本数モガくみたいな練習の方が合っているので”。養成所時代は目立つ存在ではなかった土生だが、いきなりルーキーシリーズからナンバースリーの松本秀を破るなどブレーク。チャレンジは5場所で卒業し、1・2班戦でも連を外したのは11月岐阜の決勝のみと、ハイレベルな117期勢の中でも卒業してから最も伸びた選手と言って過言ではない。S級上位級の師匠が“大石(崇晴)とか弟子の土生とか練習相手が強すぎて…”と言うほどだ。トップスピードに乗り切るまでの加速力が非凡で、“ダッシュ力には自信があります。自分のレースをして結果が付いてくればいい”と話すが、ここまでくれば特進狙っていく。先行、まくりのどちらでも力を発揮できるので、展開に応じた自力攻撃でS級の座を射止めよう。

 ガールズは、待ちわびた追加あっせんが入った小林莉子が今年10V目を飾って一年を終える。僅かの賞金差で今年もグランプリ出走はならなかったが、ガールズきっての自在型として安定感は図抜けていた。和歌山を完全V、続く松山ミッドナイトでは予選1で尾方真を撃破と今月に入ってからの状態も問題なく、3日間、期待に応え続けよう。
 宮地寧々も今度こそ地元Vをと闘志を燃やす。9月福井で初優勝を飾るなど宮地にとって飛躍の一年となった。当所も3回走って全て優参し、7月、11月開催では決勝3着に入っている。「(優勝を)狙える位置にいるなって思い始めたのは今年に入ってからです。(以前は徹底先行だったが)落ち着いて周りを見てレースできるようになった。相手の出方を考えて、自分のレースが出来るようになりました」。実績上位の同型として中嶋里美、加瀬加奈子がいるが、加瀬は11月、12月と競走を走り過ぎ、動きが重い印象がある。コテンパンにされてきた同期の中嶋とも今では互角に渡り合える。
 加瀬、中嶋だけでなく、日野未来、岩崎ゆみこ、下条未悠、土屋珠里と自力がある実力者が目白押し。連候補から外せない。

権田浩一記者

2020年12月21日 17時50分

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