郡司浩平が理事長杯を制す ~弥彦競輪場~

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郡司浩平
3度目のG1制覇に理事長杯を制して弾みをつけた
深谷知の熱い走りをローズカップにのせて

 弥彦競輪場を舞台に「第30回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(G1)」が、10月21日に幕を開けた。初日のメイン、「日本競輪選手会理事長杯」では、南関ラインが主導権。逃げた深谷知広を利した郡司浩平(神奈川・99期・SS)が、番手で絶好の展開をモノにした。

 南関勢だけが3車の理事長杯。結束することに迷うはずもなかった3人だが、深谷は番手という選択肢との葛藤なのなかでラインの先頭を決断した。
 「郡司君とはこれから連係がずっと続くと思うので、後ろという選択も頭にはあったんですけど。今回はちょっとワガママを言って、前を回らせてもらいました」
 その深谷は清水裕友と新田祐大の中団争いのもつれをしり目に、敢然と風を切って別線に反撃の隙を与えない。郡司にはこれ以上ない展開だった。
 「(深谷の)バックの掛かりの感じでは、これはたぶんまくりは来られないなっていう感じだった。だけど、やっぱりゴール前、脚のある選手が外に見えた。1着を取るギリギリのラインでしたね、あそこが。(後ろ攻めの)あの位置からでも深谷さんがしっかり攻めたのが、僕の1着だったと思います」
 郡司は別線の余力を見極めて冷静に勝ち切った。が、深谷は2日目のローズカップ進出のボーダーの5着までには粘れず、惜しくも6着に沈んだ。そしてその2日目のローズカップ、失格以外では準決進出が決まっているものの、再度後位を固める和田健太郎とのタッグに郡司も期するものがある。
 「(ローズカップは)和田さんもいますし、今日、深谷さんがああやって積極的に攻めてくれた気持ちとかもくんで、自分も自力で積極的にいきたい」
 3車の中近ラインに関東勢は平原康多を背負った吉田拓矢。別線にも積極的に仕掛ける理由はある。それでも郡司の先行策には、ひかれるものがある。

竹内祥郎記者

2021年10月21日 20時19分

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