デビュー初Vが転機になった利川寛太 ~青森競輪場~

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利川寛太
近況は充実一途だ
「初優勝はこの先の競輪人生につながる」

 青森ミッドナイト競輪が3日から開幕する。今回はチャレンジで7レース制。ルーキーの127期は4人参加しているが、5Rに登場する利川寛太(山口)は唯一の優勝経験者。実績で若干リードしている。

 「競輪選手としてのターニングポイントになりました」。利川は9月防府での初優勝をこう振り返った。

 初めてづくしだった。地元防府でレースを走るのが初めてで、初日予選を1着でクリアしたのも初。準決勝を白星で突破したのも初めてで、その勢いで完全優勝を飾った。しかも決勝で倒した相手は127期の卒期チャンプでナショナルチームにも在籍する三神遼矢(福島)。「僕なんて足元にも及ばない存在。在所時も勝ったことがない」。同期の怪物は特別昇班に王手をかけており、下馬評は「三神断然」。それでも勝つことをあきらめず、真っ向勝負を挑んだ。

 「脚力もスピードも三神君が上なのは分かっている。それでも勝ちたい気持ちが強かった。決勝で3番手を固めてくれた師匠の井山(和裕)さんと作戦を立てて、勝つまでの展開を計算したんです。そうしたら見事にハマった。100回やって1回あるかどうか。普段から防府の33バンクで練習しているので前々にいないといけないのも分かっていた」

 三神を後方に置いての中団先まくりが見事に決まった。「自分1人の力だけで勝ったわけではない。ラインの力で勝てたと実感した。あの初優勝は、この先の競輪人生につながると思います」

 ウエイトリフティング出身で自転車歴は浅いが、今は自転車の楽しさ、競輪の面白さをかみしめている。「目の前の一走に集中して。勝ちにこだわって頑張っていきたい」。初登場の青森バンクでも、ラインの力を最大限に生かしながら白星を追い求めていく。

小野祐一記者

2025年10月2日 16時49分

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