野田源一が衰えぬタテ脚で強敵撃破!! ~平塚競輪場~

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野田源一
十八番のまくりで穴党ファンを魅了し続ける野田選手
バンクレコードに迫るコンマ1秒に迫るハイラップ

 10月2日(土)に平塚競輪場で行われた『湘南ダービー』2日目の11Rで野田源一(福岡・81期)が新田祐大を抜群のスピードでのみ込み、久々に有観客となっていた平塚バンクを沸かせた。前回の共同通信社杯からこれで5連勝中。勢いに乗った〝源さん〟が止まらない。
 レースは新田祐大が率いる北日本ラインが打鐘過ぎから一気に巻き返して、単騎の野田源一は最終ホームで絶体絶命の8番手。打つ手なしと思われたが単騎の古屋琢晶が仕掛けてくれたおかげで、野田源一に希望の光が差し込んだ。車間を詰めながら追い掛け気味にまくり上げると、直線で見事に突き抜けた。
 「正直、終わったと思いましたけどね。仕掛けたのが早かったと言っても相手は新田君。山本君も抵抗していましたけど厳しい展開になってしまいましたね。でも逆にそれが良かったのかも。自分が(坂本)亮馬の位置にいたらビビッて動けなかったと思うので。自分で仕掛けないといけない位置になってしまったので、ダメもとで踏もうと思ったら古屋君が動いてくれた。巧く乗りながら踏めました。でも、まさかまくり切れるとは思っていなかったですね。タイムを聞いてもビックリでした。自分の感覚では11秒フラットくらいしか出ていないかなって思ったんですけど。10秒台なんてなかなか出せるタイムじゃないですからね。本当にたまたまですよ、たまたま(笑)」
 
 今年の12月で43歳を迎える野田源一。ベテランの域に達してもタテ脚が衰えるどころか輝きを増している秘訣を聞いた。
 「ずっと自力でやってきたからじゃないですかね。やっぱり自力選手は脚が落ちると成績もすぐに落ちるので。強い若い子が出てきて年々、厳しくなってきていますけど、どうやったらもうちょっと上で戦えるかって考えながら。同じことをやっていても上位との差は埋まらないですからね。体の面と気持ちの面をしっかり整えるようにしています」
  
 準決勝の相手は復調を実感するS班の清水裕友。細切れ戦を得意とする野田源一なら、連日のS班退治をやってのけてもおかしくはないだろう。

細川和輝記者

2021年10月2日 18時54分

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