高橋築が同期のエリートを破り準決勝に進出 ~高松競輪場~

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高橋築
復調を実感して決勝進出をにらむ
自信を胸に準決勝でも強敵撃破に挑戦する

 12月4日(日)に高松競輪場で行われた開設72周年記念『玉藻杯争覇戦』の二次予選11レースはスピードスターの太田竜馬が地元の香川雄介とのタッグで一番人気を背負って別線攻略に挑んだが、復調を実感していた高橋築(109期・東京)が牙を剥いた。太田は在校2位で卒記チャンプで、四国の新大砲として華々しくデビュー。当所は4年前に記念初制覇に成功した相性良いバンクで、人気になるのも納得の機動型。対して高橋は夏場に練習中で落車のアクシデントに見舞われて肋骨を3本骨折する大怪我に見舞われるなど、今年は苦しい時期もあったが、後半戦に入って急復調ムード。同期のエリートに対して一矢報いた。
 正攻法に構えた高橋は伊藤稔真を出させて赤板過ぎに中団をキープしたが、その上を太田竜馬が一気に巻き返して主導権取り。残り一周で7番手に置かれて絶体絶命のピンチかに思われたが、「太田君にしては距離が長いんじゃないかなって思ったので落ち着いた」と同期の脚質を知るからこそ焦りは一切なかった。最終2コーナー手前から車を外に持ち出すと、香川のけん制を乗り越えて力づよくのみ込んだ。
 
 「(スタートは)とりあえず出てみてそこから考えようと。詰まったところから行けたし、最終バックでは大丈夫かなって思いました。地区プロのあったし、カーボンフレームを乗っていたので違和感はあったんですけど、感触は良かったですね。太田君に勝てたのは初めてですね。学校の時から一番強かったですし。前回太田君と戦ったときは話にもならなかったので勝てて良かったですね」。
 
 自在にも動ける高橋ではあるが、小細工なしの力勝負で破って見せた。近況は番手を回るケースも増えているからこそ、自力で戦う時には覚悟を持ってレースに臨んでいる。四日市記念の二次予選では古性優作を相手に先行勝負にでて敗れたが、3日目は先行逃げ切りで存在感をアピールした。
 「最近はその辺(先行を含めて自力でしっかり動くこと)を目指してしっかりと戦えていると思うので。地区プロの1kmタイムトライアルは4位でしたけど、自己ベストは更新できていたので。調子自体は上がってきていると思います」。
 
 地元の京王閣記念は番手と3番手回りで決勝へと勝ち進んでいる高橋だが、自力でも戦えることを証明したいだろう。準決勝は4車で結束する強力な中近ラインを相手に、持てる力をすべて出し切って決勝への勝ち上がりを目指している。
 

 「」
 

細川和輝記者

2022年12月4日 19時40分

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