復調の兆しを見せる植原琢也が登場 ~川崎競輪場~

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植原琢也
前検日に自転車を整備している植原選手
今年に入り11走して2Vを含む8勝と白星ラッシュ

 3月14日(月)に初日を迎える川崎ミッドナイトF2シリーズに植原琢也(埼玉・113期)が登場する。2019年5月には9連勝でS級に特別昇級。2020年7月からはS級1班に格付けされ、同期で同県の森田優弥や黒沢征治らと同等に期待される存在であったっが、相次ぐ落車で調子を崩して今年からA級落ちを余儀なくされた。本来のポテンシャルの高さを考えれば、今シリーズも完全優勝を期待できる存在だが植原琢也はいたってマイペース。またS級戦でも通用する脚力を作り上げようと練習に取り組んでいる。
 「前回の完全優勝はたまたまですよ。本当に自分が良かった頃と比べたらまだ半分にも戻っていないと思います。だからたまたま勝てただけ。9連勝とかは本当に意識していないですね。今の状態でS級に戻ってもコテンパンにされるだけなので(苦笑)その辺は自分でもわかっています。だから早くS級に戻りたいとか焦りはないですね。S級はそんなに甘くないので。今年一年かけて脚と体の状態を戻して行けるようにって思っているので。同期の森田君とかに早く追いつきたいとかなんて、そんなおこがましくてまだ言えないです。まだ自分はそのレベルじゃないんで。言えるようになったら口にしますよ」と自らの現状を冷静に分析している。今の自分に足りないモノを少しずつ補っている。
 植原琢也と言えばトップスピードの高さに定評があり、カマシ、まくりを得意とするタイプ。しかしながら近況は押さえて駆けるなど先行力もアップしている。
 「戦法にこだわり?全然ないです(笑)最近は自在タイプの人と当たることが多くて、自分に逃げて下さいっていうような番組なので。結果的に逃げの決まり手が増えてきていますね。本当はカマシとまくりがしたいですけど、先行でも何でもできないと上(S級)では通用しないですからね。S級で落車が続いて怪我が多かった時はウエイトができていなくて、踏んでも力が入らない感じだったんですけど、体も良くなってきたのでウエイトも再開できて少しずつ戻ってきていますね。今回は法政の時の1つ先輩の新村(穣)さんがいるので楽しみにしてきました。決勝で対戦できるように頑張ります」
 焦ることなく植原〝らしく〟マイペースに。空いてしまった同期との差を少しずつ埋めながら本来の輝きを取り戻していく。

細川和輝記者

2022年3月13日 17時58分

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