山口翼が特進を決める ~宇都宮競輪場~

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山口翼
再びS級の舞台で大暴れだ
4場所でS級へ返り咲き

 8月2日開催の宇都宮FIIミッドナイト最終日第8レース・A級決勝に出走した山口翼(茨城・98期)が、予想外の展開にも動じることなく、好位キープから抜け出して1着を奪った。この優勝で山口は、7月松戸FIIモーニング、平FIIナイターに続き3場所連続での完全優勝を達成し3日付けでS級2班への特別昇級を果たした。

 宇都宮の決勝は、機動型のライバルだった佐山寛明(奈良・113期)が準決3着で決勝に勝ち上がれず、山口の先行一車。「体が軽いんでいいと思う。北日本の2人(伊藤勝太、山口茂)が3番手、4番手に付いてくれてライン4車の先頭で頑張ります」と特別昇級へお膳立てが整った。レースは、番手飛び付き策を狙っていた落合達彦(静岡・96期)の外で山口は併走しながら仕掛けのタイミングを窺いスローペースで流れる。そのまま最終2コーナーを過ぎると、福島勢とは別で単騎戦だった小橋秀幸(青森・85期)が内を掬って先行策に出る。一気にスピードアップするが、機敏に反応した山口は小橋の番手へ追い上げに成功。逃げる小橋を直線で交わしにかかると、後位にハマった落合の追撃も退けて4場所でS級復帰を決めた。

 腰痛の持病や体調を崩したりで好調が持続せず、長らくA級1班と2班を行ったり来たりだった山口。初めてS級の舞台に立った前期も最初は振るわなかったが、3月大垣記念で2連対を果たしたあたりからブレーク。その勢いは本物でA級では力の違いを見せ付けた。

権田浩一記者

2022年8月3日 23時44分

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