地元の古性優作が恩師に優勝を届ける ~岸和田競輪場~

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古性優作
福井勢をサポートして頂点を目指す
『笑われんように、力を出し切りたい』

 6月22日に岸和田競輪場で行われる第76回高松宮記念杯の決勝メンバーが出揃った。3度目の地元G1制覇を目指す古性優作(大阪・100期)もしっかりと決勝へと勝ち上がり、V争いを演じる。

 準決勝が終わり共同インタビュー場に現われた古性優作。レースを振り返ってから、「個人的に優勝しないといけない理由がありますし、自分だけではないのでしっかり頑張りたい」と決勝への意気込みを語ったのちに、囲み取材に応じた。

 古性の目から大粒の涙がこぼれ落ちる。

 シリーズ半ばに入った訃報。古性にとって師匠同然の存在でもある郡山久二氏(55期・引退)が亡くなったことを明かす。

 「(知ったのは)3日目の夕方だったと思います。師匠みたいな、お父さんみたいな存在でした。自分が弱い頃からバイクで引っ張ってくれて。ここ最近は良くなかったみたいで2、3週間会えていなかったんですけど。郡山さんはできなかったことを僕に乗せてくれていたと思うので。グランプリを勝ったときも泣いて喜んでくれた。中途半端な気持ちで走ったらあかんなって。結果、優勝できれば一番うれしいですけど、笑われないように力を出し切りたいですね」
 
 相当な精神的ショックを受けながらも、決勝進出を決めるまで表情には一切、出さなかった。強い精神力でしっかりと決勝までこぎつけた古性が、最高の結果を恩師に届ける。

細川和輝記者

2025年6月21日 19時39分

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