古性優作がオリオン賞を制す ~いわき平競輪場~

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古性優作
イメージカラーのブルーのオリオン賞ウィナージャージを身にまとう
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間合いを取って直線でシャープに抜け出す⑤古性選手
意識を変えてさらなる高みを目指している

 8月11日(水)、いわき平競輪場で行われた第64回オールスター競輪2日目10Rの『オリオン賞』を制したのは古性優作(100期・大阪)。ナショナルチームでスピードを磨く寺崎浩平(117期・福井)に前を託し、絶大なる信頼を寄せる村上義弘(73期・京都)が後ろを固める強力布陣で臨んだが、見事に別線の抵抗を退けて村上とワンツーを決めた。
 
 「もう寺崎君に全てを任せていた。いろんなパターンを想定していましたけど村上さんも内を締めてくれていましたし、寺崎君も強かった。(3人で決められなかったのは)自分の技術不足ですね。バンクは軽いんですけど、周回中は体が重く感じた。でも走りだしたら違和感なく走れたので悪くないですね」

 今シリーズは東京オリンピック終わりの脇本雄太が久々に日本の競輪に姿を見せており、常に意識し、目標として掲げてきた古性にとっても大きな意味を持つシリーズ。
 「本当は脇本さんが戻ってくる前にタイトルを獲っていれば格好良かったんすけどね。結局、脇本さんがおらんと何もできないんかいって思われても仕方ないですよね。やっぱり脇本さんが戻ってきて雰囲気はちゃいますね。自分も脇本さんが戻ってくる前に近畿をもっと盛り上げられる存在になっておきたかったんですけどね。今回は連係できるチャンスもありますけど、本当の理想を言えば近畿が大量に決勝に上がって僕が脇本さんと別線で戦えるくらいになれればって思っているんですよね。それだけ近畿の層の厚さを見せたいので。やっぱり松浦さんや清水君は脇本さんを倒そうとしてあれだけ強くなりましたから。自分が脇本さんに付いて行って抜くことだけを考えていたらこれ以上の成長はないと思う。始めは離れてしまっていたので、付け切ることって考えて。付け切れたら抜きたいって思ってきて。次はその先かなって。脇本さんを倒せるくらいに強くなれば、連係するときに安心して走れると思うので」

 オリオン賞ジャージを身にまとった古性優作。〝イメージカラー〟とも言えるブルーが実に良く似合っている。
 「似合ってます? 嬉しいですけど、本当は赤(パン)が似合うようになりたいんですよね。やっぱり村上さんは赤のイメージじゃないですか。自分もそうなれるように頑張っていきたい」
  
 常に新しい自分を探して進化を続けている古性。今年こそ悲願のG1初タイトルを目指しており、S級S班の称号ともいえる赤いレーサーパンツに足を通す日はそう遠くないだろう。

細川和輝記者

2021年8月11日 21時19分

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