古性優作が準決へ弾み ~いわき平競輪場~

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古性優作
4日目のシャイニングスター賞でシリーズ2勝目を挙げた
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雨の中を別線を退けて、村上義弘と近畿ワンツー
村上義弘も太鼓判を押す“超一流”

 6日間のナイターシリーズで、いわき平競輪場で開催されている「第64回オールスター競輪(G1)」は、8月13日に4日目を迎え、「シャイニングスター賞」がメインで行われた。ドリーム、オリオン賞を含めた2走のポイント合計の上位選手による「シャイニングスター賞」は、失格以外では無条件の準決進出が決まっているものの、V戦線を占う意味でも見逃せない一戦となった。単騎の平原康多の高速イン切りにも動じることなく4番手をキープした古性優作(大阪・100期・S1)が、まくりで逃げる深谷知広をとらえて2日目の「オリオン賞」に次ぐシリーズ2勝目を挙げた。
 「とにかく自分が一番弱いんで、レースをつくって動かしてと思ってました。雨がキツくてどうなっているのかわからない状況だったけど、落ち着いて走れました。(ラインの村上義弘と)なんとか決まって良かった。1、2走目が後輩の選手が(前で)頑張ってくれて、久しぶりに自力で走った。(自分の状態は)雨が強くてわからないっていうのが一番にありますけど、まくり切れたんで良かった」
 2着には古性に続いた村上義弘が入り、近畿ワンツーでの決着。「(古性)優作もしっかりと踏み直してたんで、抜かせてくれませんでした」と、振り返った村上は、タイトル獲得のために心血を注いできた古性の成長を肌で感じ、こう目を細める。
 「(古性に)全部任せていた。(付いていて)本当に勉強になりました。組み立てに隙がないので、超一流の選手に育ったんだと思いました」
 6月の地元、リニューアルされた岸和田での高松宮記念杯(G1)の優出はならなかったが、7月の福井ではおよそ2年5カ月ぶりとなる記念制覇。昨年11月の競輪祭からG1ファイナルからは遠ざかっているが、タイトル奪取への険しい道のりを一歩ずつはいあがっている。
 3年前の当所のオールスターでは「自分の判断ミスですね」と、優勝した脇本雄太との連結を外して6着。昨年の名古屋オールスターでは脇本と松浦の壮絶なデッドヒートでVチャンスが訪れたが、2人をとらえ切れずに3着で涙をのんだ。3度目のオールスター決勝の舞台に立つためには、まずは14日の準決(10レース)で新田祐大(15、19年に優勝)、井上昌己(06年にV)の“オールスター男”らの壁を越えなければ優勝は見えてこない。

竹内祥郎記者

2021年8月14日 00時32分

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