古性優作が第37回全日本選抜競輪を制す

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古性優作
バンク内で賞金ボードを掲げて記念撮影
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最内を踏み込み松浦選手を3/4車輪交わした所がゴール線
冷静に戦況を見極めて自身2度目のGⅠタイトルを奪取

 2月23日(水)に取手競輪場を舞台に行われた第37回全日本選抜競輪はグランプリ王者の古性優作(100期・大阪)が見事に優勝。準決と同様に浅井康太(90期・三重)と呼吸を合わせて別線攻略を狙った一戦で、一瞬の隙を逃すことなく最終4コーナーで最内を踏み込みゴール線を突き抜けた。
 初手の位置取りは中四国勢の後ろで前から3番手を確保。赤板から打鐘にかけて後方からの動きは一切なく膠着状態。正攻法に構えた太田竜馬が腹を括って駆けだしてレースを動かした。
 「新田さんが太田君のどっちがスタートを取るか分からなかったですけど、太田君が取ったので新田さんんから動いてレースが回るかなって思ったんですけど、自分でも想定外の展開でって感じでしたね」
 太田の番手は自力のある松浦悠士。自分たちのラインのすぐ後ろには新田祐大が不気味に車間を空けておりいい位置にいながらも難しい判断であっただろう。
 「本当に1センターぐらいで仕掛けてたら理想でしたけど、太田君の出脚が凄すぎて、ちょっと口空いた状態で脚がたまらなかったですね。あのカカリで新田さんがくると思わなかったので、強すぎてビックリしたのと、松浦さんは余裕あったのでどんだけ強いねんって思ってみていました」
 最終3コーナー過ぎから新田祐大の仕掛けに合わせて松浦悠士が番手まくり。外には新田祐大-佐藤慎太郎の2人にコースは塞がれてしまっていた。 
 「本当にとっさの判断だったんですけど、あそこしかなかったかなって思います。でも全く満足できる走りではなかったですし、レース内容も良くなかったんで。良かったのは結果だけですね。結果もレース内容も最高って言えるよいにタテ脚を磨いていきたい」
 昨年のいわき平オールスター以来、2度目のGⅠタイトルを自力でつかみ取ったが、現状に満足することなくさらなる高身を目指している。
 「最近の近畿には活気が若手にないのかなって。関東とかは活気がありますし、近畿ももっと盛り上げていかないと。脇本さん一人に頼っていくわけにはいかないので。頑張っていかないとですよね。でも良かったです。2個目が取れて。2個とって本物ってよく言うじゃないですか」
 グランプリ王者として、タイトルホルダーとして。近畿地区はもちろん、高い意識を持ってこれからも競輪界を引っ張っていく古性優作のさらなる活躍に期待したい。
 

細川和輝記者

2022年2月23日 17時59分

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