北野良栄がレインボーカップ制覇 ~取手競輪場~

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北野良栄
手作りの賞金ボードを片手にガッツポーズ
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台和紀
2着に入り嬉しい特別昇級
台和紀は2着で勝負駆けに成功!

 取手競輪開設72周年記念『水戸黄門賞』の最終日、第9レースでレインボーカップファイナルが行われ、北野良栄(愛知・95期)が優勝。2着には台和紀(埼玉・83期)、3着には八谷誠賢(福岡・77期)が入り3名はS級への特別昇級を決めた。

 レースは中団の栗山俊介が赤板過ぎに切ると齋木翔多が打鐘手前で先頭に立ち主導権。齋木はカマしてくる橋本瑠偉に合わせて踏み上げ最終ホームを通過。1センターで橋本が外に浮くと番手の小原唯志は切り替えて自力を発動。しかし進み悪く、台和紀がけん制しながら2センターでタテへ踏み込む。前団とは大きく離れて後方にいた北野良栄だったが、自らまくり上げて迫るとゴール前で台を捕らえて1着でゴール。

 「(復帰戦の栗山が)厳しいかなと言っていたけど、レインボーカップに出れると分かった時点で栗山君と連係してワンツーを決めたいと思っていたし、やれることをやりますと言ってくれたから信頼していた。栗山君とは今回だけじゃないし、これから逆の並びでの連係もあると思う」と前を任せた栗山をまずは称えた。

 「最終ホームで(栗山が)が苦しいかなと思ったが、あそこで踏んでもスピードに乗っていなくて追いかけても自分の脚がキツくなる。その後も栗山君がキツそうだったので、自分で踏んだら吸い込まれながらいけましたね。前が団子状態になっていたので、いけるんじゃないかなと思った」とレースを振り返った。

 「ここ2場所は良くて。でもその前の4場所は良くなくて。それでもその悪かった場所で自力のタイミングだけは忘れずに、仕掛けてはダメ、仕掛けてはダメ、を繰り返していたけど、原因はわかっていたのでそれを続けたのが良かったのかなと思う」と4場所続けて決勝に上がれなかった中でも、腐らずに自分の仕掛けを反復したことで復調を果たした。「S級に戻っても今のままでは脚は足りないと思うし、新入生のつもりでどんどん頑張りたい」とS級へ向けて更なる脚力向上を誓った。

 来期のS級が確約されていなかった台和紀(埼玉・83期)は勝負駆けに大成功。2着に入り、S級への特別昇級を決めた。
 「齋木君のおかげです。車番が悪かったので、後ろから押さえて、おそらく橋本君は8割方、カマシかまくりだろうから落ち着いて駆ければと言っていた。先に(栗山君が)切ってくれて流れがきた。やっぱり9車立の競輪は前々ですね。2コーナーで橋本君が止まっていて、乗り越えられないのであればいいやと思ったが、その後、誰かきたのがわかったので踏ませてもらった。ただ、あの展開で2着なのはやっぱり悔しいですね」と特別昇級こそ決めたが、勝ち切れない悔しさも滲ませた。「(平原の所で練習し出して)ここ最近感じが良くなってきて、S級でやってみたいなと。練習しているみんなとS級で頑張りたいなって。それに一緒に練習しているみんながS級で俺だけA級なのは格好が悪いですからね(笑)。それにしても9車立の競輪はやっぱり楽しい」と普段から切磋琢磨する仲間が待つステージに戻ることが叶い笑顔を見せた。

池端航一記者

2022年6月7日 15時44分

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