地元の古性優作が大会初制覇 ~岸和田競輪場~

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古性優作
優勝カップを手に弾ける笑顔で記念撮影
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真後ろにいた山田選手を寄せ付けず1車身差のままVゴール
地元ファンの声援を力に今年2度目のG1制覇

 6月19日(日)に最終日を迎えた第73回高松宮記念杯の決勝戦は地元のS班・古性優作(大阪・100期)が難敵を打ち破り大会初制覇を達成。2月に取手で行われた全日本選抜競輪を制しており、今年2度目のG1タイトルを手にした。
 
 単騎の古性優作は初手で北日本ラインの後ろで6番手に構える。想定していた展開とは違ったが己の感性を信じてレースを運んだ。
「展開が向きましたね。思っていたのと違ったんですけど。流れに身を任せてって感じですね」
 打鐘手前で九州勢を突っ張った郡司浩平が小松崎大地に合わせて踏み込みながら番手に飛び付く形に。古性は前団のもつれを見ながら最終2コーナーから最終バックにかけて力いっぱいペダルを踏み込んだ。
 「本当にもう行くしかなかったんで。無理やりいったので感覚も悪かったですし、しんどかったですね。必死だったんで後ろはわからなかったですけど(ゴールした瞬間は)僕やなって(笑)」
 今シリーズは3日間とも番手回りでの決勝進出。決勝は己の力で勝った古性優作ではあるが、感謝の気持ちは忘れていない。
 「初日は野原(雅也)君が頑張ってくれて、2日目、3日目は岡崎(智哉)さんがってラインのおかけで決勝に乗れたので。あとはもう自分の力を一滴残らず出し切るだけだと思っていたんで。1番車として責任も果たせているのかな」
 高松宮記念杯は古性優作にとって鬼門ともいえる大会。過去に7回出場しているが、今回が初めての決勝進出。地元で行われることもあり、力が入りすぎて空回りしてしまうこともあったが、グランプリ王者としてチャンピオンユニフォームを身にまとい、ファンの声援に応えてみせた。
 「脚見せで声援が凄くて、ジーンっときてこれ優勝したらなくやろなって思っていたんですけど泣かなかったですね(笑)おっしゃーってなって泣くことを超えましたね」
 今年のG1タイトルは古性優作が2つ、脇本雄太が1つ獲っている。若手が育ってきている関東勢や九州勢も奮闘中だが、近畿勢の勢いが止まらない。 
 「僕の場合、脇本さんがいないときに結果を出せるかが求められていると思うので。そこで優勝できればいいですけど、できなければ脇本さんだのみになってしまうんで。全日本選抜は獲れると思っていなくて、ダービーは何が何でも欲しかったんですけど。今回も何が何でもって思っていて。今の所は100点かなって。僕が1着を取れるレースをして、番手の選手が抜く抜かないっていう安定感のあるレースをしていきたいですね。僕自身、1着回数が少ないですしまだまだ力は足りないなって」
 
 現状に満足することなくさらに脚力と技術を磨き上げ、これからも近畿地区のみならず競輪界をけん引していく。

細川和輝記者

2022年6月19日 18時25分

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