嘉永泰斗がG1初制覇! ~前橋競輪~

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表彰式
展開も味方に単騎まくりが炸裂

 前橋競輪場で行われている「第34回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(G1)」は、10月26日(日)に決勝戦を迎えた。激戦を制したのは、嘉永泰斗(熊本・113期)。単騎で挑んだG1初決勝で、いきなりチャンスをモノにした。

 スタートを取ったのは松本貴治。犬伏湧也-松本-小倉竜二、古性優作、清水裕友-河端朋之、吉田拓矢-恩田淳平、嘉永泰斗の順で周回を重ねる。吉田が上昇すると、誘導と間合いを取った犬伏はすんなりと車を下げて、残り2周半で吉田が誘導後位に収まる。嘉永が関東勢を追い、古性は四国勢から切り替えて4番手へ。犬伏が7番手まで下げ切ったのは赤板で、誘導は残ったままスローペース。後ろの出方をうかがっていた吉田は、2コーナーで腹を決め、誘導を降ろして先行態勢に入る。一気にペースが上がり、犬伏は7番手で構えて最終周回へ。脚を使わずに絶好の3番手となった嘉永は、2コーナーからまくりを打つ。吉田と間合いを取って備えた恩田だったが、スピードで上回る嘉永を止めきれない。後方の犬伏は不発で、嘉永を追った古性は、3コーナーで恩田と絡んで万事休す。4コーナーで吉田をまくり切った嘉永が、直線で後ろを引き離してG1初制覇を達成。九州からは、2019年に高松宮記念杯を制した中川誠一郎以来のタイトルとなった。

【嘉永泰斗インタビュー】
 うれしいのと、ちょっとまだ信じられない感じ。(九州は中川以来のタイトル)自分も昨年とか、その前も調子落としたりして、なかなか上がっていかずに苦しい時期があったんですけど、なんとか優勝できたんでよかったです。(G1決勝は)初めてでしたし、単騎だったんで仕掛け所を間違わずに、力を出し切れたらと思って走りました。最初の行くラインについていって、あとは流れを見てという感じで。後ろを見る余裕なくて、吉田さんたちの動きに集中していました。この舞台であんな絶好の位置が回ってくるのはそうそうないと思うんで、しっかりチャンスをモノにできてよかったです。(恩田に)車間を空けて見られていたんで行きづらかったんですけど、踏んだら行けるなという感じでした。本当良かったです。初日から自分の中ではいい状態でした。(来年の地元G1はS班で迎えるが)それを目標にやってきたけど、責任もあると思う。その辺を考えてこれからまた練習していけたらと思います。(デビューから初タイトルまで)長かったと思います。(グランプリに向けて)まだ頭の中で考えられていないですけど、帰ってじっくり考えたいと思います。

熊谷洋祐記者

2025年10月26日 18時22分

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