番手仕事人の田中誠 ~取手競輪場~

「ファーストタッチで耐えられる選手かどうかわかる」
取手競輪場で17日、FⅠが開幕した。初日予選9Rでは田中誠(福岡・89期)が番手仕事人として存在感を示す走り。強烈ブロックから抜け出し1着スタートを切った。
マーク屋の腕が鳴る瞬間だった。梅崎隆介の逃げに乗った田中は、まくってきた梁島邦友を察知。車を横に持ち出して援護態勢に入ると、最終4コーナーでブロック。直線に入っても車を横に振り、梁島のスピードを鈍らせた。最後はゴール前できっちり抜け出し、貫禄の番手さばきから勝利をつかみ取った。
引き揚げてきた田中は「審議になった?セーフでしょ?直線で持って行くのは危ないと思ったけど、行くしかなかったね。梅崎君も残る感じではなかった」とレース回顧。「内のコースに入って来る選手がいれば、すぐに内を締めないといけなかったけど、誰もいなかったから」と冷静に自分の動きを振り返った。
相手を転ばせないことも技術の一つ。「頭を出して体をぶつけて。ファーストタッチで耐えられる選手かどうかわかる。そこは加減を見ながらですね」。ブロックを耐えて2着の梁島は「強いね」と敵ながら称賛していた。
先行選手を守るのが追い込み選手の役割。スピード競輪で自力型が全盛の時代は続くが、追い込み選手が前をかばうブロックは競輪のだいご味として欠かせない。

小野祐一記者
選手詳細データ
田中誠 選手 福岡・89期

















